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ガールズ&パンツァー GIRLS und PANZER 1966輌目

694 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2018/02/08(木) 23:54:13.65 ID:E2XDz7Tar.net
無限軌道杯1回戦、地元熊本で迎えた知派単学園戦
主力パンターG型が大量白旗、自慢のマウスもいいところを見せられずの惨敗だった
スタンドに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年も全国大会優勝は無理だな」の声

無言で帰り始める黒森峰戦車道履修者達の中、隊長逸見エリカは独りティーガーU車内で泣いていた
第61回全国大会や先の大学選抜戦で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の黒森峰で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいのよ・・・」エリカは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、エリカははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい車内の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って作戦を練らなくちゃね」エリカは苦笑しながら呟いた
キューポラから顔を出して伸びをした時、エリカはふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ティーガー2から飛び出したエリカが目にしたのは、観客席まで埋めつくさんばかりの黒森峰OGだった
千切れそうなほどに学校旗が振られ、地鳴りのように黒森峰の校歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするエリカの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「エリカ、試合前のミーティングだ、早く行くぞ」声の方に振り返ったエリカは目を疑った
「す・・・西住隊長?」  「エリカさん、居眠りでもしてたの?」
「み・・・みほ?転校したはずじゃ??」  「エリカさん、かってにみほさんを転校させて(笑)」
「赤星・・・」  エリカは半分パニックになりながら電光掲示板を見上げた

フラッグ車:ティーガー1(車長西住まほ) 2番車:ティーガー1(車長西住みほ) 3番車:パンターG(車長赤星小梅) 
4番車:ティーガーU(車長逸見エリカ) 5番車:ヤークトパンター(車長直下) 6番車:ヤークトティーガー(車長チェスカ) 7番車:3号戦車(車長楼レイラ) 8番車:3突(眼帯娘) 9番車:マウス(マウ娘)

暫時、唖然としていたエリカだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
赤星から帽子を受け取り、ティーガーUへ全力疾走するエリカ、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ティーガーU車内で冷たくなっているエリカが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った

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