ガールズ＆パンツァー GIRLS und PANZER 2334輌目

2053年サンダース大付属講演会から抜粋｡

ケイ｢昔の戦車道にはいろんな個性的な選手が居ました｡
名前は出せないんですが､誰もが名前を知っている大選手の話です｡
彼女と私とでは学校が違ったんですが､どっちも若い頃からオールスター戦の常連だったんで
そういった舞台では同じチームの一員として戦ったんです｡
オールスター戦が終わったあとはチームみんなで一緒に風呂に入るんですが､
まあ女所帯ですからみな前など隠さず堂々としたもんです｡
ところがその件の大選手だけはなぜかいっつも前を隠す｡
これがどうも気になりましてね｡
ある意味隊長の職業病というやつでしょうか｡
そこで私は後輩のナオミアリサと結託して､その選手が頭を洗っている隙に股間を隠してるタオルを奪い取ったんですわ｡
するとそこには小さな獅子唐が……｡
その選手は顔を真っ赤にして逃げるように風呂から出て行きました｡
それから何年も経って､互いにベテランと呼ばれる歳になって､
その大選手は戦車道を代表する車長になったのと同時に非常に態度のでかい車長になったんです｡
通信傍受も17ポンド砲なんかもまるで通じない｡
そこで私はその若い頃の風呂場の一件を思い出し､こう囁いたんですわ｡
『アンジー､お前は態度がでかいのに､ナニは小さいのう』って｡
そうしたらその選手の顔が信号機みたいに真っ赤になって……｡
その試合では効果があったんですが､次の試合では外した振りをして私の頭の近くを砲弾が掠めおったんですわ｡
まあ､戦車道が大らかだった時代の話です｣