【本スレ】グリコ森永事件

名無しさん＠お腹いっぱい。

第11の挑戦状冒頭にある「11月20日の　よみうり」とは、次の記事を指している。

昭和59年（1984年）11月20日付読売新聞朝刊
　6月の奪取未遂　警官の目前を「グリコ犯人」奪った車で通る “番号忘れ” 手配できず
「【大阪】グリコ・森永事件犯人グループがさる6月2日夜、グリコから三億円を奪取しようとして未遂に終わった事件で、
グループは警察の動きを察知して現金運び役に仕立てた会社員との合流予定場所の堤防下に姿を現さなかった、と見られて
いたが、19日までの大阪、兵庫の捜査本部の調べで実は犯人らは会社員から奪った乗用車に乗り予定地に待機していたこと
が明らかになった。堤防周辺で待ち伏せていた捜査員による通過車両のナンバーチェックで判明したものだが、当時、会社
員が新車のナンバーを覚えていなかったため捜査員らは、目の前を通り過ぎる車に犯人らが乗っているとは思わず、犯人ら
は悪運強く警察の包囲網から逃れた。捜査本部は「あの時、ナンバーさえ手配できていれば、犯人逮捕の絶好のチャンスだ
ったのに……」とくやしがっている。
　捜査本部の調べでは、犯人グループ三人は6月2日午後8時15分ごろ、大阪府寝屋川市木屋元町の淀川左岸堤防上で白色チェ
イサーをとめていた会社員Aさん（23）と同僚のB子さん（18）を襲った。犯人のうち二人がAさんの車の後部座席に乗り込み、
他の一人がB子さんを犯人の車にら致した。
　二人組はAさんに運転させ、三億円を積んだ白色カローラがある摂津市鳥飼中の焼き肉レストラン「大同門」へ向かう途中、
襲撃現場から南約300の堤防下道路でいったん停車を命じ「ここまで車を運んでこい」と指示した。この後、同店を通過して
停車、チェイサーから降りるAさんに「駐車場の車に乗り込んだら五分でさっきの場所まで戻れ。いう通りにせんと女友達が
どうなるかわからん」と脅した。
　Aさんは、同8時45分ごろ、店内にいた江崎グリコ幹部からカローラのエンジンキーを受け取り、駐車場の車内にいた別の
幹部と交代、三億円入りのカローラを運転して合流予定場所へ向かったが、約1キロ先の高槻市柱本南町の淀川新橋西詰め近
くで追跡の捜査員に阻止された。
　包囲した捜査員らの職務質問で、Aさんが運び役を命じられただけと判明。Aさんは捜査本部の要請で犯人の指示通り堤防下
道路へ戻ったが、この時間ロスで到着が予定より数分遅れた。
　職質時、Aさんは捜査本部から犯人に奪われたチェイサーのナンバーを聞かれたが、数日前に購入したばかりで、全く覚えて
おらず、捜査本部は、合流予定場所の堤防周辺に先回りして包囲網をしいていた捜査員らに手配できなかった。
　捜査本部は当初、捜査員の阻止でAさんが合流予定場所に到着するのがわずかに遅れたので用心深い犯人らが警察の介入を察
知、現金を取りに行くのをやめ逃走したとみていた。
　ところが、その後の調べで、堤防周辺に張り込み、犯人らを待ち伏せしていた捜査員が、通過車両約百台をナンバーチェック
しており、その中にAさんの車が含まれていることが明らかになった。
　これは捜査員が、堤防上に乗り入れて来た白色乗用車のナンバーをチェック、照会した結果、わかった。その時、包囲網をし
いていた捜査員の前に二人組が車に乗り、姿を現していたが、Aさんの車のナンバーがわからなかったため、捜査員らは二人組
を手中に入れながら、犯人らの乗った車と知らなかったわけだ。
　捜査幹部らは「Aさんがあの時、自分の車のナンバーさえ覚えていてくれたら……」と残念がっている。」

　挑戦状では平静を装ってはいるものの、捜査員の乗った車両が前からくるのに気づいた犯人は、すれ違うまでは生きた心地
がしなかったに違いない。