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【警備員】ガードマンのお仕事について6日目【50代から】

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/05(水) 21:32:21 ID:k+7SWN9E.net
入船の現場に本格的な夏が到来した。
降り注ぐ強烈な太陽光が舗装された路面に反射して、足元から熱気が這い上がってくる。
この日の気温は35℃だが、下半身を包む温度は50℃を超えているだろう。
これでは高温の風呂に半身浴をしているようなもので、隊員の誰もが息を喘がせて持ち場に就いている。
煮え立つような空気に包まれていると、次第に嗅覚、聴覚、視覚が麻痺してくる。
下水管から溢れ出した汚水の悪臭は気にならなくなり、耳元でけたたましく響く工場機器の騒音は遠のき、
風景が目の前に紗の幕を垂らされたように霞む。

隊員の服装は厳格に定められていて、夏なら首筋を直射日光から守る防暑カバーやタオル、
冬ならマフラーや耳当てなどの使用は禁じられている。
見た目が悪い、だらしなく映る、というのが理由だ。
それなら禁止の決まりを作った社長なり幹部が、酷暑か酷寒の時季に1時間でもいいから身を晒したらいい。
そうすれば隊員がいかに劣悪な環境下で働いているかを、身をもって体感できるだろうが、
そんなことをしたお偉いさんは過去に一人もいなかったそうだ。

手塚正己著『警備員日記 第五章 警備員たちの夏』より

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