カレーに生卵を落す紳士の数 3 →

カレーなる名無しさん

阪神大震災があった年の４月、俺は大阪の辻調(技研)に通いはじめた。
そして、ほとんど初対面といっていい兵庫出身の奴に｢昼飯食いに行こう｣といきなり誘われた。困った。
俺は、東京国立の辻から大阪に行き右も左も分からなかったが、そいつは大阪二年目だったから学校近くの店をいろいろ知ってるみたいだった。
そして、そいつに連れていかれた小さな食堂で俺はカレー丼を頼んだ。
運ばれてきたそのカレー丼にはナント!真ん中に玉子の黄身が乗っていた。
和風のカレー丼とはいえカレーに生卵？俺はカルチャーショックに焦った。
これがお前のやり方か？これが関西なのか？
しかし、関東出身として目の前に座る関西人に舐められてたまるかと、レンゲを取り生卵を崩しカレー丼を食しはじめた。

う、美味い…カレーに生卵がこんなに合うとは…

それからは、たまにカレーに生卵をかけて食べるようになりました。
まだあの店あるかな？阿倍野に行きたいなあ。懐かしいな。
大阪は人も優しくいい街だった。