【Gunners】 Arsenal F.C.【part1145】

名無しに人種はない＠実況OK・＼(^o^)／

本拠地、エミレーツスタジアムで迎えたリヴァプール戦
クリアボールがラムジーに当たりオウンゴール、オフェンス陣も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年もまた4位だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、三年前のプレミアリーグアシスト王ファン・ペルシーは独りベンチで泣いていた
オランダ代表で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のアーセナルで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」ファン・ペルシーは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、ファン・ペルシーははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」ファン・ペルシーは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、ファン・ペルシーはふと気付いた

「あれ・・・？お客さんがいる・・・？」
ベンチから飛び出したファン・ペルシーが目にしたのは、バックスタンドまで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにアーセナルの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするファン・ペルシーの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「なんだRVP、居眠りでもしてたのか？」
「コ・・・コールさん？キャッシュリーになったはずじゃ…」　「なんだペルシ、かってにアシュリーを裏切り者にしやがって」
「ヴィエラさん・・・」　ファン・ペルシーは半分パニックになりながら電光掲示板を見上げた
1 Jens Lehmann
3 Ashley Cole
28 Kolo Toure
23 Sol Campbell
12 Lauren
7 Robert Pires
19 Gilberto Silva
4 Patrick Vieira
8 Fredrik Ljungberg
10 Robin van Persie
14 Thierry Henry
暫時、唖然としていたファン・ペルシーだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
ベルカンプからスパイクを受け取り、グラウンドへ全力疾走するファン・ペルシー、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっているナスリが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った