タクマ　サカザキ復活希望5

320 ：俺より強い名無しに会いにいく：2024/01/14(日) 12:06:25.67 ID:/KIVvGNa0.net

本拠地、地元のゲーセンで迎えたタクマ戦
先鋒まりんが大敗、続く桃子も勢いを見せず惨敗だった
ゲーセン内にに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、GB版KOF覇者タクアンは独りベンチで泣いていた
熱闘シリーズで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のタクマ復活希望スレで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」タクアンは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、タクアンははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってレスバトルをしなくちゃな」タクアンは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、タクアンはふと気付いた

「あれ・・・？観客がいる・・・？」
座席から飛び出したタクアンが目にしたのは、ゲーセンの外まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように龍虎の拳のOP曲が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするタクアンの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「タクアン、コンボ練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったタクアンは目を疑った
「ほ・・・ホワイトさん？」 　「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか？」
み、・・・Mr.カラテに永遠に出番を奪われたリメロさん？」 　「なんだタクアン、かってにリメロさんを引退させやがって」
「シュルームさん・・・」 　タクアンは半分パニックになりながらキャラセレ画面をを見上げた
1番：ホワイト　2番：まりん　3番：ほたる　4番：リメロ　5番：シュルーム　6番：ディジー　7番：飛鳥R　8番：アーデルハイド　9番：ヴォルフガング・クラウザー（若）
暫時、唖然としていたタクアンだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
アーデルハイドからコインを受け取り、座席へ全力疾走するタクアン、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、自宅で冷たくなっているタクアンが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った