猫が好きな引きこもり

1 ：（-＿-）さん ：2019/04/22(月) 20:35:41.87 0.net

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952 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:23:29 ID:0.net

「うちの猫になるのか　お前」

953 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:24:00 ID:0.net

うん　でもたまに散歩くらいは行こうよね

954 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:24:24 ID:0.net

こうして僕はサトルの猫になった

955 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:32:28 ID:0.net

　　　　　　　　彡⌒ミ
　　　　　　　('(ﾟ∀ﾟ*)∩　 おもいよ！
　　　　／⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
　　 ／ ﾊ_ﾊ　♪... 　／ 　おやすみー♪
　／　(,,・д・),,)〜／
（＿＿＿＿＿ _ノ


　　　　　　　　彡⌒ミ
　　　　　　　　(ｰωｰ )　　 ZZZ・・・
　　　　／⌒⌒⌒⌒∪ヽ
　　 ／ ﾊ_ﾊ　zzz... 　／ 　
　／　(,,-д-),,)〜／
（＿＿＿＿＿ _ノ

956 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:33:22 ID:0.net

「お前にそっくりな猫　子供の頃に飼ってたんだよ」

957 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:34:09 ID:0.net

サトルは押し入れからアルバムを出してきた

958 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:34:21 ID:0.net

「ほら」

959 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:34:57 ID:0.net

アルバムはある一匹の猫の写真で埋め尽くされていた

960 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:35:52 ID:0.net

僕は知ってるぞ　こういうことをする人間は猫ばかっていうんだ

961 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:36:22 ID:0.net

写真の猫は確かに僕に似ていた

962 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:38:48 ID:0.net

体はほとんど白くて　色は顔としっぽだけ　顔にぶちが二つ入っていて　しっぽは黒いカギ

963 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:39:41 ID:0.net

しっぽのカギの向きだけ逆だったが　顔のぶちの入り具合はそっくりだ

964 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:40:45 ID:0.net

「額に八の字の形にぶちが入ってるから　ハチって名前だったんだ」

965 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:41:14 ID:0.net

何という安直なネーミング

966 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:41:54 ID:0.net

僕にはどんな名前をつけるつもりかちょっぴり心配になる

967 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:42:36 ID:0.net

ハチの次だからキュウとか言われたらどうしよう

968 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:42:53 ID:0.net

「ナナってどう？」

969 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:44:10 ID:0.net

おっと　まさかの引き算　ちょっと意表を衝かれましたよ

970 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:45:21 ID:0.net

「ほら　カギの向きがハチと逆だから　上から見ると数字の７に見えるんだよお前」

971 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:45:50 ID:0.net

どうやらしっぽの話らしい

972 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:46:19 ID:0.net

いやいや　でもちょっと待ってよ

973 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:48:03 ID:0.net

ナナってそれ　すっごく女の子の名前っぽくない？　僕はれっきとした雄猫なんだけど　そこら辺のマッチングはどう考えてるの？

974 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 19:48:48 ID:0.net

「いいよな　ナナ　ラッキーセブンで縁起もいいし」

975 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 19:54:50.32 0.net

人の話を聞けって！

976 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 20:03:59 ID:0.net

ニャーッと鳴くと　サトルは目を細めて僕の顎をくすぐった

977 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 20:17:29.39 0.net

「お前も気に入った？」

978 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 20:17:49.79 0.net

違う！

979 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 20:19:19.25 0.net

……けど　ああ　顎をなでながら訊くのは反則だろ　うっかり喉がぐるぐる鳴って

980 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 20:19:43.83 0.net

「気に入ったか　そっか」

981 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 20:22:01 ID:0.net

違うんだって〜
結局誤解を解くチャンスは与えられずに（だってずっとなでてんだもん　あいつ）　僕の名前はナナに決まってしまった

982 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:00:47 ID:0.net

･*･ﾟﾟﾟﾟ･*･ﾟﾟﾟﾟ･*☆･*
┏‥┓　　　　∧*∧　
┃命 　┓　 （｡･ω･｡）
┗┓名 ━━〇━〇━┓
　 ┗ 　　　 　　ナナ 　　┃
　　┗‥━.‥.━‥.━ .┛
☆｡｡｡｡･*･｡｡｡｡･*･｡｡｡｡☆

983 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:02:06 ID:0.net

「引越ししなくちゃな」

984 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:03:24 ID:0.net

今のマンションはペット禁止で　僕の怪我が治るまでの間だけと大家に交渉していたらしい

985 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:04:12 ID:0.net

サトルは僕を連れて同じ町内に引っ越した

986 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:07:44 ID:0.net

　　　　 ∧＿∧
　／＼（　・∀・）／ヽ
（ ●　と　　　つ　● ）
　＼/⊂、　 　ノ　＼ノ
　　　　　し’

987 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:28:17 ID:0.net

　　　 　∧＿∧
　／＼（　・∀・）／ヽ
（ ●　と　　　つ　● ）
　＼/⊂、　 ノ　＼ノ
　　　　　し’

988 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:40:56 ID:0.net

　　 ∧_∧
　　(´∀`)
　　( ０┳０
≡◎━Ｊ┻◎

989 ：（-＿-）さん：2020/04/16(Thu) 21:56:14 ID:0.net

猫は　ものごころのつく頃から僕の傍にいた
これから先もそうだろう
僕が死ぬ時も　この可憐な動物は僕の傍にいるに違いない
・・・お医者さんが来る　家族や親類の者が集る　（最後には坊さんも来るわけだが）
その時此奴は　どうも　いつも見なれない人間が出入りして家の中がうるさくて迷惑だと云うように　どこか静かな隅か　日当たりのよい所に避け　毛をふかふかと　まるくなって一日寝ているだろう
寝るのにあきたら　起きて思いの丈伸びをする　草原へ出て虫を追う
空腹を感じたら　降りて台所へ行って　長い尻尾を立て　家人の裾に体をすり寄せて飯の催促をする
それが済んだら顔を洗う
さて　それから何をしたら一番気持ちがよく満足かを考えて其の通りにする
空気を薄ら寒く感じたら　薬の匂いを嫌いながら　活気があって暖かい看護婦の膝へあがって　また眠ることだけを考える

990 ：（-＿-）さん：2020/04/16(木) 22:14:16.17 0.net

その時に手伝いに来ている者の誰かが　「この猫はあんなに可愛がって貰ったのに　すこしは氷をかく手伝いでもおしよ」と　この永年の主人の死に冷淡なエゴイストを非難するのだ
悪くすると　猫は蹴飛ばされる
・・・僕同様に猫を愛することを知っている妻は　そんなことを云う筈がないし　する筈がない
また僕は　もう口が利けなくなっているわけだが　これを聞いて　つまらない無理なことを云う人間だと　ひそかに腹を立てていることだろう
それは僕には　目が見えなくなっていても　卓の陰に白いバッタのように蹲ったり　散らばった本の中を埃をいとって神経的に歩いている此の気どり屋の動物の静かな姿や美しい動作を思い浮かべていることが　
どんなに心に楽しくて　臨終の不幸な魂を安めることかわからないからだ
・・・来世というものがあるかどうか　僕未だにこれを知らない
仮にもそれがあるならば　そこにも此の地球のように猫がいてくれなくては困ると思うのである
いないとわかったら　僕の遺言のうち一番重要なくだりは　厳密に自分の著作を排斥して　好むところの本と猫とを　僕の棺に入れるように要求するに違いない

991 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 04:32:41 ID:0.net

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992 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 04:34:24 ID:0.net

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993 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 04:36:05 ID:0.net

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994 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 10:42:55 ID:0.net

教会のこの一画は　ばらばらにならずにひとかたまりで倒壊したらしく　僕ひとりの力で持ち上げられるものはたちまち尽きてしまった
カラザースのほうに目を向けたが　堂守を相手に王室関連の話に没頭している
たぶん　そのついでに　多少の情報も引き出していることだろう
邪魔はしたくない

かわりに新入生に向かって　「手を貸してくれ！」と叫んだ
新入生はミスタースピヴンズ（※犬の名前）のとなりにしゃがみこみ　彼がトンネルを掘るのを見守っている
「こっちだ！」と大声で怒鳴り　新入生を手招きした

両者とも　僕には一顧だにしなかった
ミスタースピヴンズはトンネルの中にほとんど姿を消し　新入生はまた懐中電灯をいじっている

995 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 10:48:36 ID:0.net

「おーい！　こっちに来てくれ！」とまた大声を出したとき　いろんなことがいっぺんに起きた
ミスタースピヴンズがトンネルから姿を現し　新入生がさっと体を起こしたとたんにひっくり返って　その拍子に懐中電灯が点灯し　その光がサーチライトのように夜空を切り裂き　長く黒い動物がトンネルからものすごい勢いで飛び出してきて　瓦礫の上を走り抜けた
猫だ
ミスタースピヴンズが荒々しいうなり声をあげ　そのあとを追って駆け出した

996 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 11:48:23 ID:0.net

両者のうしろ姿を興味深げな顔で見ている新入生のところへ歩いていって　懐中電灯のスイッチを切り　手を貸して立たせてやり　それから言った
「梁を持ち上げるのを手伝ってくれ」
「あの猫　見ました？」猫が姿を消した内陣の階段の下を見ながら新入生が言った
「いまの　猫だったでしょ？　意外と小さいんだなあ　狼ぐらいのサイズかと思ってたのに　それにあんなに素早いなんて！　猫ってみんなああいうふうに黒いんですか？」
「焼け落ちた聖堂を徘徊していた猫なら　みんな黒いだろうね」
「本物の猫！」　新入生は非AFS作業服の埃を払って僕のあとについてきた　「最高だな　もう四十年近くも前に絶滅した動物を見られるなんて　実物見たの生まれて初めてですよ」

997 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 11:57:52 ID:0.net

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　　　　ノ. ..:;;.;.ノ　　 　´ﾝ　 　　ｰ-ｨ'"
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（..::;ノ　)ﾉ__.　 ＿　　　　ﾄ､ 　　　 _ﾄ､ノ'　　　__　ｷｬｰ　　＿
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＿|田|_|ﾛﾛ|_|　ﾛﾛ|＿|田|.|ﾛﾛ|_|　ﾛﾛ|＿|田|.|ﾛﾛ|_|田|._|　ﾛﾛ|＿

998 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 12:41:00 ID:0.net

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999 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 13:02:45 ID:0.net

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1000 ：（-＿-）さん：2020/04/17(金) 13:03:00 ID:0.net

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