2ちゃんねる スマホ用 ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

≡≡ 面白いエンジンの話−15 ≡≡

1 :  (*・。・*)  :2016/06/12(日) 07:16:37.35 ID:WAMFOPEzN
自動車や航空機など、主に「 乗物に使われる原動機のエンジンやモータ 」について
情報交換を行うスレッドです。原動機に必要な機器類や、駆動系なども全て含みます。

乗物以外の、「 風車や水車や原子炉などの原動機 」は下のところに分家致しました。

・ 分家スレは、 ≡ 動力を発生させ、発電をし、それらを蓄える ≡
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/kikai/1454667321/
・ 前のスレは、 ≡≡ 面白いエンジンの話−14 ≡≡
http://ikura.2ch.sc/test/read.cgi/kikai/1444011973/
・ 過去記事は、 ログ速 面白いエンジン
http://www.logsoku.com/search?q=%E9%9D%A2%E7%99%BD%E3%81%84%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3

102 :名無しさん@3周年:2016/08/01(月) 23:36:33.31
>>84
>魚雷の機関

軍事機密のせいか、あまり魚雷の技術についてネットで情報は得られないですよね。
個人的に魚雷のエンジンがどんなものなのかとても興味があります。
スウェーデンのSAAB社の魚雷であるtorpedo 2000については何とかネットで資料を見つけられましたので
貼っておきます。

Torpedo Weapon System 2000
http://hydrogen-peroxide.us/history-others/Swed_torpedo-2000.pdf

英語はあまり読めませんが、何とか解読してみます。
2ページ目の透視図に
Engine
Steam Generator
とあるので蒸気を利用したエンジンのようですね。

3ページ目のPropulsion systemの部分からは
燃料に灯油(paraffin)、酸化剤に高濃度過酸化水素(High Test Peroxide)を用いるとあります。
さらに、エンジンの構造はseven cylinder axial piston engineと画像がありますので、
これは7気筒の斜盤エンジンのようですね。

斜盤エンジンとは出力軸に対してピストンシリンダが平行に配置され、
斜盤を用いて往復運動を回転運動に変換するエンジンのようです。
こんなピストンエンジンがあるんですね。

斜盤エンジンの動作
http://www.douglas-self.com/MUSEUM/POWER/unusualICeng/axial-ICeng/swash%20plate%20motor3.gif

おそらくこのエンジンはヴァルター機関のように過酸化水素を分解した水を酸素と灯油の燃焼で膨張させ出力を取り出しているのでしょうか。

103 :dokkanoossann:2016/08/02(火) 13:37:06.75 ID:Qcj/iYfMJ
>>102 > 魚雷の機関

● Google画像 Torpedo engine
https://www.google.co.jp/search?q=Torpedo+engine&tbm=isch


> 軍事機密のせいか、あまり魚雷の技術についてネットで情報は

例えば【 最新鋭戦車 】でも、試乗させてもらえる場合は有るのですが、魚雷に関しては内部構造
なども【 大まかなものしか発表されない 】ようで、それだけ重要視している証拠なのでしょう。

数年前まで【 水中航行体 】の用語で特許検索をすれば、見つかることも有ったのですが、最近は
難しいようで、理由は恐らく【 防衛に関する特許が秘密扱いできる法律 】が出来たせいでしょう。


> 個人的に魚雷のエンジンがどんなものなのかとても興味があります。

インターネットをやり始めたのは、もう15年以上前になりますが、その当時は【 ネットニュース 】と
言う、専用の掲示板サーバー(現在のGoogle Groups)などで、良く魚雷に関する話をしていました。


> スウェーデンのSAAB社の魚雷であるtorpedo 2000については何とかネットで資料を見つけられ

【 torpedo 2000 】に関しては、そのころから記憶があり、当時は【 ボフォース社 】と紹介されていて、
その後に、【 サーブ社 】の傘下に入ったと言うことなのでしょうか。

104 :dokkanoossann:2016/08/02(火) 13:46:53.64 ID:Qcj/iYfMJ
>>102

> Steam Generator とあるので蒸気を利用したエンジンのようですね。

恐らく、そのエンジンは【 蒸気機関 】でしょう。


>>82-84
> ● 日本軍の【 酸素魚雷 】は、ドイツにも伝えたのか
> http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n242650


↑上の知恵袋記事にも、魚雷の歴史を紹介したページが有りますが、それらによれば、最初に実験
した魚雷の動力は、【 フライホイールと圧縮空気だった 】そうで、後に加熱する方式へと進化しました。

--------------
・ 冷走魚雷    = 最初から蓄圧タンクに溜められた圧搾空気の圧力だけを動力源とする。
・ 乾式熱走魚雷 = 灯油を圧縮空気で燃焼した際に発生する空気膨張圧力を動力源とする。
・ 湿式熱走魚雷 = 灯油を圧縮空気で燃焼し共に噴射された水の蒸気圧力を動力源とする。
--------------


● 経営革新/革命が起こる 「 魚雷 」
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2003/gyorai.html

最近では【 リチウム金属燃料 】を使ったものや、【 水素と酸素の高温ガスでタービン方式 】など多彩
ですが、ピストン機関を使う方式なら、【 水噴射などでガス温度を下げる工夫 】がないと熔けますね。

105 :dokkanoossann:2016/08/03(水) 07:14:54.52 ID:3e9jjxxQE
>>102 > 英語はあまり読めませんが、何とか解読してみます。


英語のページなら、最近は簡単に翻訳できま。

● Google Torpedo Weapon System 2000
https://www.google.co.jp/search?num=50&site=&source=hp&q=Torpedo+Weapon+System+2000

↑上のように【 Googleで検索 】すれば、それぞれの表題の右端下に、【 このページを訳す 】の文字が見え、
そこをクリックすれば、日本語表示が現れます。


● Google翻訳
https://translate.google.co.jp/

ページのURLのみが判っている場合は、↑上の翻訳サイトで【 左の枠にそれらのURLを貼りつければ 】、
【 右枠に日本語ページの青色URLが現れます 】ので、そこをクリックすれば同様に表示されます。

左枠に【 直接英文入力したり 】コピペした文章も上手く翻訳できますし、英文以外でも翻訳出来るようです。

106 :dokkanoossann:2016/08/03(水) 07:39:47.05 ID:3e9jjxxQE
>>102 > 2ページ目の透視図に


● 魚雷武器システム2000  SAAB UNDERWATER SYSTEMS
https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://hydrogen-peroxide.us/history-others/Swed_torpedo-2000.pdf&prev=search

↑Googleの機械翻訳やってみましたが、残念ながら【 PDFファイルには対応してないようで 】画像が出ません。


● Torpedo - Wikipedia (翻訳ページ)
https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=https://en.wikipedia.org/wiki/Torpedo&prev=search

↑一般的なウエブページなら、乱れずに、何の問題もないのですが。。

107 :dokkanoossann:2016/08/03(水) 08:20:06.93 ID:3e9jjxxQE
>>102

> 酸化剤に高濃度過酸化水素(略)を用いるとあります。


● クルスク沈没 過酸化水素
https://www.google.co.jp/search?num=50&site=&source=hp&q=%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%AF%E6%B2%88%E6%B2%A1+%E9%81%8E%E9%85%B8%E5%8C%96%E6%B0%B4%E7%B4%A0

日本語ウィキペディアの、【 魚雷ページ 】には、【 ロシアの潜水艦クルクスの沈没した原因 】は、
過酸化水素燃料魚雷の暴発で、【 現在は気体酸素を使う方式 】と書かれていたようですが、

これが真実なら、ドイツに知らせて断られた、【 空気と酸素を順次切り替える日本の酸素魚雷 】
方式こそが正解で有り、当時の日本の技術者には先見の明が有ったと言えるのでしょう。


> これは7気筒の斜盤エンジンのようですね。

陸上車両用機関と同様に、魚雷エンジンにも様々な方式が考えられ、細い魚雷の胴体には最も
似つかわしくない【 星型エンジン 】も存在したり、直列シリンダー方式なども有ったようです。

108 :dokkanoossann:2016/08/03(水) 18:20:55.11 ID:3e9jjxxQE
>>107

> 当時の日本の技術者には先見の明が有った

● 53-61 (魚雷) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/53-61_(%E9%AD%9A%E9%9B%B7)
----------------
53-65(略)

しかし、過酸化水素の扱いの難しさから、これらの魚雷は特に
整備性や安全性に問題があったことから、1969年には、

過酸化水素のかわりに酸素を用いる53-65K型が配備された。
----------------

109 :dokkanoossann:2016/08/04(木) 11:26:34.90 ID:mtiRhNew5
>>102

> 斜盤エンジンとは出力軸に対してピストンシリンダが平行


● Google画像 斜板エンジン
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%96%9C%E6%9D%BF%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3&tbm=isch

斜板(盤)方式のエンジンは、大出力のピストンエンジンを、余裕のない魚雷フレームの中に、
有効配置するには、適した形状のエンジンだと言えます。

斜板エンジンのような動きをするのを、【 歳差運動 】や【 みそすり運動 】と呼び、この仕組は
数種類あり、例えば、


A.【 スワッシュプレート方式 】

● Google画像 スワッシュプレート
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88&tbm=isch

クランク軸に、斜めに取り付けられた回転円板に、滑り対偶で非回転円板を配置すれば、
非回転円板はみそすり運動起こし、回転運動を往復運動に変えることが出来る原理で、
逆に複数の箇所から往復運動部分に力を加えるなら、回転運動も取り出せることになる。

画像は、ヘリコプターの場合が多いようですが、最近では転がり軸受の使用が一般的で
エンジンの場合は、このタイプを【 「Z」クランク方式 】と呼ぶ場合も有ります。

110 :dokkanoossann:2016/08/04(木) 11:45:53.11 ID:mtiRhNew5
>>102

> 斜盤エンジンの動作


↑上の動画も斜板エンジンの一種ですが、滑りではなく、カムフォロアー(ローラー)と薄い
円筒カムを2個のカムフォロアーで挟み込む、【 ウエーブカム方式 】と呼ばれるタイプで、
ボフォース魚雷もこの方式を採用しました。


B.【 円筒カム方式 】

● Google画像 円筒カム
https://www.google.co.jp/search?&tbm=isch&q=%E5%86%86%E7%AD%92%E3%82%AB%E3%83%A0

111 :dokkanoossann:2016/08/04(木) 12:56:54.20 ID:mtiRhNew5
>>102


同様の動作をする仕組みに、比較的新しい↓下のような方式もあります。


C.【 みそすり軸旋回方式 】

● Google画像 歳差運動
https://www.google.co.jp/search?&tbm=isch&q=%E6%AD%B3%E5%B7%AE%E9%81%8B%E5%8B%95

↑上はコマの動作画像ですが、コマの上面が回転しない非回転円板と仮にすれば、コマの軸は、
歳差的な運動をするので、【 軸端を上面から見れば回転運動そのもの 】と成り、この円運動を
取り出せれば、回転出力が取り出せる仕組みが考えられることになります。

比較的新しい方式なので、上手い実例は示せんませんが、この軸の傾きを何らかの方法で可変
に作れば、ピストンストローク可変の、【 可変吸(排)気量エンジン 】の作れることが判っています。


● YouTube Valve Action on Green Steam Engine TM
https://www.youtube.com/watch?v=vQWKgJso8PY
● Google Green Steam Engine
https://www.google.co.jp/search?&q=Green+Steam+Engine

↑上は本来、球面軸受などで軸端を固定すべきところを、【 フレキシブルシャフトなどで代用 】
していますが、【 みそすり旋回運動をする軸端から、回転運動を取り出す考え方 】は同じです。


● Google画像 球面軸受
https://www.google.co.jp/search?q=%E7%90%83%E9%9D%A2%E8%BB%B8%E5%8F%97&tbm=isch

112 :名無しさん@3周年:2016/08/06(土) 01:12:47.32
>>103-111
様々な解説ありがとうございます。
自分が魚雷のエンジンに興味を持った理由としてウィキペディアで日本の89式魚雷の記事を見たときに、
魚雷には斜盤機関というエンジンが使われていることを知り
それは一般的なレシプロエンジンの気筒配置である直列、V型、水平対向、星形とは全く違うピストン配置で
こんな気筒配置のエンジンがあったのかと驚きました。

しかも魚雷という非常に特殊な分野でのみ採用される気筒配置だというのも面白いですね。

113 :dokkanoossann:2016/08/07(日) 12:55:43.12 ID:Wq2B8qfQ8
>>112
> 直列、V型、水平対向、星形とは全く違うピストン配置


当時は、航行の速度も求められていなかった、【 初期の頃の魚雷 】は、様々なピストン配列の
エンジンも存在したようで、但し雷速が求められるように成ると、そうとも言っておれなくなって、

あのような気筒配列にしなければ、【 細い胴体に高出力エンジンは配置できない 】ことに成り、
考えた末のエンジン配列と言うことなのですが、どちらかと言えば、現在はタ−ビンが主流です。


> 魚雷という非常に特殊な分野でのみ採用される気筒配置


● YouTube ENGINE CONCEPT AXIAL VECTOR ENGINE
https://www.youtube.com/watch?v=wA8vgYlG-qE

● AXIAL VECTOR ENGINE
https://www.google.co.jp/search?num=50&q=AXIAL+VECTOR+ENGINE

どんな用途に使って有用かも不明ですが、【 面白いことに内燃機関でも 】この形式のエンジン
を作る会社は存在するらしく、しかし以前調べた時には、会社の株価は下落していました。(w)

Axial engine - Wikipedia (翻訳ページ)
https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=https://en.wikipedia.org/wiki/Axial_engine&prev=search

114 :dokkanoossann:2016/08/07(日) 13:34:00.85 ID:Wq2B8qfQ8
>>112 > 魚雷という非常に特殊な分野でのみ採用される気筒配置


一般のエンジンで、なぜこの形式が普及していないのかと言えば、それは恐らく効率の悪さです。

----------------
1.滑り対偶の【 スワッシュプレート方式 】は、油圧圧送が必須で、そこにエネルギーが削がれる。

2.転がり軸受使用の【 Zクランク方式 】は、その部分が比較的大型化し、抵抗も大きくなりがち。

3.円筒カムで有る【 ウエーブカム方式 】は、カム斜面によるピストン側圧が加わり、抵抗も多い。

4.最後の【 みそすり軸旋回方式 】は、一応理想的方式ですが、新しい考えか実施例は無しです。
----------------


● クランクレスエンジン機構
http://astamuse.com/ja/published/JP/No/2000328901

【 4番の方式 】は、考え方の似たものが↑上で特許申請されてました。搖動するアームの中心部に、
【 球面軸受を配置する方式 】を考えたものの、調べれば、既に存在する特許なのかも知れません。


● Google画像 クランクレスエンジン
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3&tbm=isch
● Google画像 Crankless engine
https://www.google.co.jp/search?q=Crankless+engine&&tbm=isch

総レス数 1001
672 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★