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山田浅(朝)右衛門好きな人

1 :人斬り山ピー:2012/06/25(月) 02:24:13.42 ID:8PZAyqmz.net
御様御用(試し斬り)の名人と言われた山田浅右衛門好きな人いる??
山田さんが実際試した刀持ってる人、彼が試した刀に関係する不思議な(怖い)体験した人、試し斬りした刀以外興味無いって人はどしどし語り合っちゃってくらはい!!
 

それじゃ始めーーーーー!!!!!!!!


107 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/17(火) 13:57:24.93 ID:KsUniqLd.net
>>89
半年ROMっとこうと思ったが
>朝右衛門の注文打ちは常寸のごく普通の刀だ、と言っても理解しない人はいつまでも理解出来ない場合が多い。
とありますが
常寸のごく普通の刀とは何センチぐらいの刀のことでしょうか?

108 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/17(火) 14:26:04.38 ID:KsUniqLd.net
朝右衛門ぐらい技術もあり熟れていれば68センチくらいでもうまく斬首できたかもしれないが
でも軍人さんが戦争中いろいろやってうまくいかなかったり三島氏のこととか聞くと
目標が動かないすえもの切りは、斧みたく打ち込む(テコや遠心力で先重で長い方が有利)
同時に引き切る(物打ちから先端まで長い方が有利)やはり基本的に重くて長いほうが有利じゃないの?
例は悪いがコールドスチールおじさんでもでかい刀ですえものをいろいろやすやす切っている。

109 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/17(火) 22:13:59.77 ID:KsUniqLd.net
http://www4.airnet.ne.jp/sakura/beniyabasi.html
二つ胴の上に横向きにもう一人乗せ、動かないよう縛って三人同時に斬ったり,さらにもっと多くの死体を重ねて斬る場合もあって,
まれに,七つ胴の鑑定をこなしたすごい刀があったという。
この場合は,脚立かはしごなどの上から飛び降りて斬ったり,刀に鉛の鍔を着けて、重みを増すなどしなければならなかった。

極端な話であるけど重ねて切る場合はある程度
打ち込みの重量と速さと距離(長さ)と引き切りの長さは必要じゃないかと思うのですがどうでしょうか。




110 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/17(火) 22:24:05.42 ID:kZQqXasD.net
名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 16:56:57.39
>>158
多分、包丁の話を引き合いに出す人は、刀がどんな風に斬るかっていう極めて根本的なとこをスルーしてるんじゃないかな?
包丁は対象物に刃を当ててヨイショヨイショって切るけど、刀は振りかぶって一気に斬るからねw

ましてや、長さが2尺3〜4寸、あるいはそれ以上もある刀は、物打ちに生じる遠心力&衝突力たるや、包丁と比べること自体が何か間違ってるくらいのものになるし。

既出かもしれんけど、抜刀道五段の津本陽氏が豚肉の塊を刀で斬りまくったが、骨もろとも手応えなく切れて、また切れ味も変化なかったとか。
↓ソース
http://www.budotusin.net/no10.html

161 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 17:20:23.91
>>160
津本氏が豚を切った件なら氏の随筆から原文引用できるよ。
まあ、日本刀否定派はこの日はじめて真剣切りを行った人が人間の胴より太い豚の肉を複数回切った後にできた
「チカッと光る0.1ミリほどの刃こぼれ」さえも日本刀の脆弱性の根拠とするかもしれないけどねw


『人生に定年なし』P178〜

 中村(泰三郎)先生は、十八キロの豚肉をまえに、身をわずかに右向きにして立った。
「こういうものは、まっすぐ斬るもんじゃない。体をわずかに斜めにして斬るんだ」
 先生は刀を抜き、ふりかぶる。
 気合もかけず、斬りこむと、切り口が大きくひらいた。白い骨が二本あらわれ、
血がタラタラと流れる。
 太い骨は直径十センチもあるように見える。
 「さあ、やってみろ」
 私は体をやや斜めにしえ、両足をひらいて踏んばり、刀身の棟を背筋につけると、
「やあっ」とかけ声もろともに打ちおろした。
 おどろいたことに、人間の胴よりも太い豚肉を斬った手応えは、まったくないに
ひとしかった。土壇の板を、パチーンと叩いた音だけが耳にのこり、骨も
きれいに斬れている。
「こりゃ、たいしたものだ。これまでまったく経験がなくて、これだけできる者は、
めったにいないよ。
 私は先生にすすめられ、それからさらに二度斬った。
 手応えはやはり、嘘のようになかった。
 先生が不意に歩み寄ってきて、私の持つ刀を取り、顔を近寄せあらためていたが、
やがて情けなさそうな声でいった。
「君は俺の愛刀を刃こぼれさせちまったな。手の内の締め方が足らないから、
こうなるんだよ」
 刀を倉庫の電灯に照らすと、たしかにチカッと光る0.1ミリほどの刃こぼれが
あった。
 肉から骨へ斬るとき、刀身のうける抵抗がかわるので、刃筋がうごき、刃こぼれができるのだ
そうである。


111 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/17(火) 22:35:20.49 ID:kZQqXasD.net
>>107
89さんじゃなないけど
吉亮愛刀が2尺3寸3分 幅1寸3分 反り6分半の刀ですね



112 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/18(水) 09:03:04.45 ID:PGXL8pXJ.net
>>107
大刀の常寸は2尺3寸前後をさす。

山田朝右衛門吉昌が固山宗次に注文した刀は、刃長2尺3寸1分、反り4分半、元身幅1寸3厘。新々刀大鑑から。重ねの記載はない。

>>108
江戸時代に行われていた事を文献に沿って書いてる。過去の話だ。試刀については豚斬りの話と同じ感想。

山田家の首斬りばかり強調されてるが、首斬りはアルバイト。
首斬り役は奉行所の侍にもいた。ただ、斬り損じで御役御免、切腹といった事態を回避出来る一介の浪人、山田家を主に使っていた。
山田家としても試し胴の確保というメリットがあったため引き受けていた。
これは福永先生の推理かも知れない。詳しく知りたいなら、首斬り浅右衛門刀剣押し形上下巻を読んでくれ。

山田家以前の山野永久、久英親子に首斬りの記録を今まで見受けないが、久英が活動していた元禄辺りまでの事情はわからない。

三島由紀夫の切腹についてはこれでもうネタ切れ。記憶が曖昧な部分は書けない。
談話が掲載されてた本は捨ててる。約20年前の月刊小説誌。定期購読頼んでた文春か新潮のどちらかだと思うが。
三島由紀夫が切腹を教わった時、数口持参した。三島は兼元にこだわったが、教えた人物(忘れた)は持参した中から慶長の同田貫と新刀を薦めた。
兼元が研ぎ減って痩せた刀だったのに対し、同田貫と新刀は健全だったのが理由。長短、身幅、重ねには言及してなかったと記憶してる。

113 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/18(水) 09:39:48.51 ID:/azbBMP/.net
単に重さ長さというより切る技術や錬度のほうが重要で
左小指と下腹でとかコツのようなのも聞きますし
単純にはかれないということのようですね。
三島氏はたぶん兼元の三本杉が気にいってたんじゃないかと思います。
詳しい資料の紹介ありがとうございました。



114 :名前なカッター(ノ∀`):2012/07/19(木) 07:21:30.71 ID:ACIFdKPu.net
加藤綱俊は包丁鉄(割鉄)を卸し鉄をして作ってたみたいだけど
宗次はどんな方法で作刀してたんだろうね

115 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/01(水) 11:26:36.80 ID:UkIZRWCI.net
専用柄には刃と柄の間に空きがあるとグラグラするので
くさび型の木を差し込むみぞがあるらしいが
うちのにもそんなみぞがあるお
ガクガクブルブル


116 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/01(水) 20:19:29.15 ID:hHdFmpop.net
>>115
>専用柄には刃と柄の間に空きがあるとグラグラするので
>くさび型の木を差し込むみぞがあるらしいが

おっ、それ見た事ある。鎬地付近に溝があるやつ。その柄には目釘穴が無かった。だから研ぎ柄とは違う事はすぐ分かった。
銘切りと銘釘穴あける前の試刀用なんだろうね。しかも長い試し銘用。
ただ、ハメ殺し状態だから、どうやって抜くのかが気になった。クサビをまず抜くはずだから、クサビに何か工夫があったはず。

117 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/01(水) 23:41:43.00 ID:UkIZRWCI.net
くさびの元の方にみぞでも付けてつめで引っかけて取るとかの方法かも
くさびはすきまのガタガタを安定さす補助的なもので
目釘を入れとかなきゃ上段で振ると刀身が前へとび出るから危険
金属の輪やくさび付けてるのはでかい刀でおもいっきり衝撃力が大きいから
軍刀で試し切りしようとすると、ときどき柄が割れることがあるとか書いているし
(もっとも目釘の位置とにぎりの手の位置も関係あるとかも)
専用仕様風になってるのは、やはりなんか試したみたいだからw

118 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/02(木) 00:00:52.74 ID:z4mdlcVe.net
どんな物かみたいからupしてくれませんか

119 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/02(木) 09:46:01.15 ID:xJX32R41.net
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3265804.jpg
http://www.l-wise.co.jp/super-jsa/auction.cgi?num=8066&mode=detail


120 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/02(木) 10:38:32.96 ID:xJX32R41.net
http://www.bidders.co.jp/item/175587679
これのナカゴのさびを見てもわかるように目釘ひとつだと
柄の内部で目釘を支点にして斜め下にモーメントがかかる
これだと柄を持つ手の間隔が広いと柄の前の下部分が割れる率が高い
そうならないように目釘を増やしたり金輪をはめたりくさび入れたりしてると
思う。

121 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/02(木) 10:57:36.84 ID:xJX32R41.net
参考
http://www.h4.dion.ne.jp/~t-ohmura/gunto_062.htm
三式軍刀最大の改良点は目釘を2個に強化した点にある。
この対応には刀身茎は一定の長さが必要であり、刀身選択には自ずと制約を受ける為※、それに合わせた新作刀や造兵刀などが仕込まれた。
柄は一貫巻(実戦用天正拵え)に変更され、柄糸に漆を掛けて補強が図られた。
この他、目貫が旧来の太刀拵えから打ち刀拵えの位置に変更された。

122 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/02(木) 20:02:38.40 ID:z4mdlcVe.net
なるほど、ありがとうございます 
柄は近藤勇や成瀬さんが言うように大事な部分ですね

大刀には良いものを選びたいと思います。
悪い刀では、実戦用として少しも役に立ちません。
そのうち機会があれば刀剣類を送ります。
見てみてください。柄に使う材料は柚の木か樫がおすすめです。
http://www.geocities.jp/r12_44104_b/letter/kondo2.htm

123 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/03(金) 10:35:49.45 ID:m0etu0ng.net
>>122
成瀬さんとは抜刀道師範だった故成瀬さんかな?
皮巻の柄は血が附くと滑るから糸巻の方がいいと聞いたことがある
また、昔日の闘いで武士が乾坤一擲の勝負に臨む時は目釘を文字通りの釘に替えて先を曲げ、茎が抜けないようにしたとか

124 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/03(金) 20:38:09.68 ID:xuPQqT/g.net
>>123
>また、昔日の闘いで武士が乾坤一擲の勝負に臨む時は目釘を文字通りの釘に替えて先を曲げ、茎が抜けないようにしたとか

鎌倉〜南北朝期の長巻拵え付き、片山一文字極めの重文指定の長巻が上杉神社にある。
この長巻の目釘は1つなんだけど、これが太い金属製なんだ。素材を知りたいんだが、情報がない。
ちなみに鐔は鉄地菊透かしでハバキは素銅にちかい山銅。
柄は黒漆塗りだけど赤樫だと思う。槍や薙刀の柄は大抵赤樫。柄の強さが金属目釘でも耐え得るんだろうね。

125 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/04(土) 00:56:32.33 ID:/27ETfNE.net
>>124
素材をはじめとする釘の詳細については残念ながら聞いてないんだ
余談だが、いろんな物を試斬して手ごわかったのはグラスファイバー製のヘルメットで斬り込めなかったらしい

126 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/05(日) 01:08:30.40 ID:nkJfBmOQ.net
グラスファイバーが繊維状に何層重なってるし
伸びたりして弾力もあるんじゃ引き切りしにくいのかも
平板なら突きが効くかもしれないけど
ヘルメット形状は無理かも
http://www.arai.co.jp/jpn/fullface/rr5_s.htm
(ただ前面の風防は突きが効くかもw)



127 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/05(日) 02:24:15.51 ID:PBawxJVD.net
>>123
革巻きでも漆を塗ってると良い。
だから現在でも皮巻で漆を塗ってる拵えが
沢山残っている。

128 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/05(日) 09:33:24.92 ID:nkJfBmOQ.net
>>119だけど
これで素振りしてると普通の柄巻きが細く思えてきた
でも柄巻は細く凹凸しているから手に食い込みシャープに握れるのかな
薩摩示現流のデカイの
長脇差みたく軽量のと
それぞれに使い分けるといいかも

129 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/06(月) 06:01:11.90 ID:iO7w2dPf.net
篠雪 大脇毛両度二ッ胴 前島八郎衛門 切落 http://www.bidders.co.jp/item/153585216
オクで出てた刀なんだけど評価はどれぐらいなんですか

130 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/06(月) 07:20:46.19 ID:ikLOpr0N.net
>>129
越前関の初代包則の刀という評価が妥当じゃないかな?
茎を見ると切付銘ではあるけど、包則の銘とさほど変わらぬ錆がついている。
前島八郎の活躍期とも合致。切付銘の銘字の書体も時代相応。
当時主流の金象嵌銘ではなく、切付銘である事を考慮して、マイナスには見ないがプラスにも見ない。
問題は出来。刃が焼き崩れ気味だったと記憶にある。随分前に同じ質問受けて同じような返答をした気がする。

131 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/06(月) 07:57:04.05 ID:jKK5RQo4.net
刃長:73.8センチ、2尺4寸3分強
反り:1.4センチ
元重:8ミリ
元幅:3.2センチ
先重:6ミリ
先幅:2.5センチ
ちょっとねむいような刃
簡単に首が取れる意味の銘

132 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/06(月) 08:16:49.50 ID:jKK5RQo4.net
篠雪=笹の葉に積もった雪が簡単に落ちる様を表すってことか
たしかに古備前の袖の雪みたいな刃文じゃないものな。
でもそうなると袖の雪の意味も刃文じゃなく
ひとはらいで落ちるってこと?


133 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/06(月) 21:47:47.00 ID:iO7w2dPf.net
130さん 131さん
ありがとうございます

134 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 06:54:56.55 ID:MQ4u1cPx.net
>>133
補足 切付銘を±0と評価した理由に試し銘中にある「大脇毛」がある。
これは寛文頃には脇毛はあっても大脇毛(特に太い)とは表現しない。
朝右衛門が大脇毛との試し銘を見て「当時なかなか思いよらざる義」と皮肉ってる。
しかし、大脇毛と表現した試し銘が寛文頃に無いとは断言出来ない。
それに当時は金象嵌銘が主流だから参考程度の銘と判断しました。

気になって前島八郎の試し銘を探したら朝右衛門押し形にありました。
山野家と同様の金象嵌銘配置なので、前島八郎は永久の門人かも知れません。
そうなると前述の切付銘は益々参考程度と言わざるを得ないでしょう。
日刀保もあまりに下手くそな細工じゃなければ特にうるさくないので、
試し銘には日刀保の紙付きでも細工物もあるんだと覚えておけば良いんじゃないでしょうか?

何せ、山野加右衛門永久が門人に偽試し銘を禁じてる(横行したんですな)位です。
こんな下手くそな金象嵌銘もあるので、試し銘を見る時にはよくよく気をつけましょう。
http://www.bidders.co.jp/item/176002752

135 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 15:50:14.59 ID:80/r4Dnz.net
遠心力は質量と距離と速度であらわす
距離(刀の長さ)が同じで振るスピードもほぼ同じで
重ねが倍だと最初の押し切り時のクイコミも倍
そこからの引き切りは別としても
すえもの切りは重ね厚い方が有利ジャマイカ


136 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 20:16:59.98 ID:UUOl+lRy.net
>>135
ここはタイトル通り江戸期が話題のスレだ。〜が有利だの持論を披露したいなら、現行の斬れ味スレでやってくれ。

137 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 22:14:51.02 ID:80/r4Dnz.net
でもね重ね胴切は普通に長脇差クラスよりはヘビー級の打ち刀チョイスでしょう
>>134の刀(下手くそな金象嵌銘もあるので試し銘を見る時にはよくよく気をつけましょう)
刃長:63,1センチ
元幅:2.8センチ
元重:0.5センチ
先幅:2.0センチ
先重:0.4センチ
山野右衛門尉永久(花押)弐ツ胴切落
>>129の刀
刃長:73.8センチ、
元重:8ミリ
元幅:3.2センチ
先重:6ミリ
先幅:2.5センチ
篠雪 大脇毛両度二ッ胴 前島八郎衛門 切落
>>102
於牢鋪雁金土壇拂切手山田五三朗
長さ77.5センチ
元幅3.2センチ
先幅:2.5センチ

138 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 22:42:13.75 ID:80/r4Dnz.net
三島氏は孫六が気にいっていたが68,5センチ
その刀で自分で自分を介錯出来ないのでなれてない他人が使用
本人ボディビルダーで首周りの筋肉が太い
などの悪条件でうまくいかなかった
短刀腹に刺さったまま2回も仕損じ最後は舌を噛み切るなんてすごい
(でも>>102くらいの刀だと1回で済んだのかも)

139 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/08(水) 22:45:00.70 ID:80/r4Dnz.net
http://www.hyozaemon.jp/juyo-munetugu.htm
固山宗次の刀に山田家の試し銘です。茎味良く、銘も尋常、上の出来も試し銘と釣り合ってます。
有名な刀で一度拝見しました。地刃美しく、ズシッと重いです。山田家で試した事も伝来も納得がいく刀でした

140 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/09(木) 07:26:06.22 ID:yj0v3dzC.net
銘/無銘(末手掻)
表/金象嵌)於武州豊嶋郡淺茅原頭切割 慶安二巳丑暦十二月初五日 ○離手(以下切れ)
裏/朱銘)一ノ胴三ノ胴重二ノ胴裁断 寛文八戌申年十月五日 山野勘十郎久英(花押)
http://www.tokka.biz/sword/tegaitameshi.html
斬りすぎ

備前介藤原宗次
安政六年二月日 於傳馬町試之両車裁断切手山田源蔵
http://www.choshuya.co.jp/sale/gj/2012/1206/02_munetugu.html
地鉄は小板目肌が詰み、地景縦横に入って肌目細かに立ち、小粒の地沸が均一について地肌しっとりと潤い、鉄色冴える。
互の目丁子乱の刃文は淡雪の如き小沸が降り積もって匂口明るく冴え、
匂足長く柔らかく射し、刃中は匂立ち込めて霞立つように澄む
うむ、いい刀だ

141 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/09(木) 13:01:15.63 ID:izrNx/ug.net
>>140
鍔は銅製で600〜700g(通常の鍔は100g前後)のものを付けて刀身総重量を増す。
ググッても出ないんですが
どこか参考例みたいなものあります?

142 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/09(木) 13:08:01.17 ID:izrNx/ug.net
切り柄と呼ばれる長い柄にその鍔をつけたのですか(長巻か薙刀形状にした)



143 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/09(木) 13:23:06.82 ID:yj0v3dzC.net
解説図はないんだけど、切れ味日本刀という本の中で鉛鍔を使用すると書いてあります
いちようupしますhttp://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3365.jpg

144 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/09(木) 14:28:08.48 ID:izrNx/ug.net
>>143
いろいろと疑問がはれました。
upありがとうございました。

145 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 06:45:38.70 ID:IfLgwOfK.net
刀の長短、切り柄、鉛鍔の話題を整理します。この三要素は各々試斬に連動しています。
基本的な考えは、刀の長短、重量の条件を出来るだけ均等にし、刃の斬れ味そのものを比較可能にする事です。

江戸初期の山野加右衛門永久の頃には、既に刀と切り柄の長さの掟を定めてます。
>>142 切り柄と呼ばれる長い柄、と表現しているのはまさにこの事です。
現物は数本見ただけなので寸方比較が出来ませんが、掟を見たら確かに長い。
2尺3寸の刀には、1尺1寸の切り柄。2尺2寸の刀には、1尺2寸の切り柄という具合。
薙刀なら、長い茎を切り柄の柄頭から茎先が出るように、刃長に応じて切り柄を決めます。
柄の長短で刃長を揃えれば刀と薙刀の刃味の比較も可能になります。これは「山野流両断之巻」にあります。

厳密に突っ込み入れれば、反り、鎬重ね、身幅が揃いませんが、公儀御試の場で立ち会う御腰物奉行ほか、
同席者が納得いく調整を、柄なり重量で調整していたものと考えます。
山田家で御用となる定期的な試しがあります。幕府お抱えの康次、法城寺国正の新作試しです。
この御用には刀工も立会います。刀、薙刀、槍の試しがあり、成績が悪いと隠居や自刃してます。

次に重量。これが難物で、何匁目の刀には何匁目という括りがアバウトです。
短刀や小脇差の試斬では軽すぎるために、必要に迫られて決めていったのでしょう。
根津流の「当流一流之巻」に、9寸5分には250〜300匁目の鍔をとあり、寸で重量を定めてます。

>>143の中に書かれている内容と手元資料でタブる部分は割愛します。
試し銘の中には、鍔なしであると刻んだ物が明治39年に乃木将軍が試した上総介兼重の脇差にあります。
山田家では成績を上げる秘伝の切り柄(無遍柄と呼ぶ)があり、柄内に1.2キロ位鉛を仕込んだそうです。
この切り柄は「人手にかけるべからず」とあり、高弟以上への秘伝だったのでしょう。

試し斬りでの刀の長短、重量については、「刃味の試し」ではある程度公平な条件だったと考えます。
ただ実戦ではどうか?となると直江兼続が面白い事を通達してます「作を好む事無かれ。云々」
要は技量、体力に応じた刀が実戦で最も適した刀槍になると書いてます。
幕末に急に長い刀が流行りますが、これは世相の反映でしょう。当時の武術事情については割愛します。
世相に応じて行われた、松代藩の荒試しを耐え抜くような刀(真雄)を要求されると重ねは厚くなるでしょう。
新撰組の差料を見ていると、新々刀特有の長い刀を使っている者をみません(城慶子正明の名前はありますが)
函館まで戦った伊庭八郎の差料は2尺3寸強。勤王刀のような茎も刃も長い刀は誰が使っていたのか?
ただ、名だたる武芸者にも好みがあったのは間違いないでしょう。
宮本武蔵は和泉守兼重の2尺6寸強の大刀を晩年の差料とし、柳生連也斎は1尺9寸の大刀を晩年の差料としました。

世相反映で象徴的なのは、破邪の御太刀。http://yoshiko2.web.fc2.com/hanaoka.html

三ツ胴について。これは山田家でも一番の奥伝です。
>>143では飛び降りて斬る、とありますが、山田流には飛び降りた試しはないようです。
二つ胴を平に重ねて三つ胴を側臥位(横向)にし、挟み竹だけでなく三つ胴を縫い合わせキツく締める。
刀には5.6〜7.5キロの鍔をつける。斬り柄に言及はないので掟通りでしょう。
鍔から3寸程度のところで斬りつけ、同時に手元へ引き斬りにする、とあります。
飛び降りて斬り込むなら、普段からの練習なりコツが必要だと感じますが、、、

146 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 07:07:05.96 ID:IfLgwOfK.net
>>140
銘/無銘(末手掻)
表/金象嵌)於武州豊嶋郡淺茅原頭切割 慶安二巳丑暦十二月初五日 ○離手(以下切れ)
裏/朱銘)一ノ胴三ノ胴重二ノ胴裁断 寛文八戌申年十月五日 山野勘十郎久英(花押)
http://www.tokka.biz/sword/tegaitameshi.html

多分現物(か、類似の茎)を見た記憶があります。判断に悩みました。
久英の試し銘は金象嵌を剥がして第二次大戦中に供出したのか?と感じる位、正確な彫りですが、
表には金象嵌銘が残っている。張り合わせ茎じゃないか?と疑いました。区際錆にムラがあります。
焼け身になると金象嵌や張り合わせは結構抜けたり剥がれると教わりました。

147 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 08:56:32.32 ID:c5tnARxR.net
城慶子正明だと「試鹿角及甲札與棒」とかの試し銘があるけど
「甲札與棒」って何かわからないんですがわかりますか


148 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 09:57:55.63 ID:6vdRBWUu.net
甲札は鎧の小札を切った意
與棒というのは棒で叩いて強度を試したという意味かと

149 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 11:41:41.45 ID:IfLgwOfK.net
>>147
上手く漢文を訳せないけど、鹿角と甲札(鉄小札)を斬り、更に(與=与える)棒で試したという意味。
148の解釈で間違いないです。棒打ちは赤樫の木刀で左右と棟打ちが基本。
城慶子正明は、銘になくとも上述の3種類を自分で試して、合格品のみ納めたそうな。
正明の備前伝は比較的匂い口が締まっている一方、相州伝はボヤっとした物が多いかな。
焼き戻しをしっかりやって欠けにくい刃に工夫してたんだろうね。相州伝は特に地鉄が強いよ。

有名な松代藩の荒試しの模様 http://rekisizatugaku.web.fc2.com/page072.html
藁といった柔らかい試斬から始まり、堅物斬り、最後に折れ曲がりの限界へ。
直胤はこの荒試しの前迄は藩の上級武士の自慢だったのが一気にずっこけた。

新撰組の隊士使用刀一覧。http://web.kyoto-inet.or.jp/people/yokotat/page6.html
池田屋事件の損害図には無銘の脇差損害ばかり掲載されてたからこの表の信頼性は何とも言えない。
池田屋で一番長い刀は南海太郎朝尊の2尺5寸か。近藤勇が二尺二寸五分というのは実戦のリアリティを感じる。

書籍を漁ってたら、直江兼続の「五選(心がけ)」が見つかった。刀の箇所を抜粋。
いつの時代も同じような訓話(雑兵物語は分かり易い)を見るから、試刀の有用性を判断するのに良い指標だと思う。
・太刀は精神釣り合ふて骨を徹すを要とす。作を好むなかれ。
・たとえ業よしとも釣り合わざるを好む事なかれ。

150 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 13:12:57.15 ID:c5tnARxR.net
148さん 149さん
ありがとうございます

松代藩の荒試しは凄いよね
ただ藩士貸出用の長巻と刀の注文は最初は清麿になる予定だとなんかで読んだような記憶がある
あとは真雄が水心子に刀の注文してケチつけてそのあと弟子になったりしてて面白いですよね

151 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/10(金) 17:05:35.08 ID:IfLgwOfK.net
記憶と書籍を整理しながら書いてますが、誤りがあったら訂正します。
研究時期によっては通説が今では覆されている話もあります。
※佐野美術館の「虎徹と清麿」が新しく分かり易い内容なので、清麿は転載状態になると思います。
>>150
>ただ藩士貸出用の長巻と刀の注文は最初は清麿になる予定だとなんかで読んだような記憶がある
その通りです。天保二年に兄の真雄の手伝いに松代へ出て来た折、藩主真田幸貫が城備刀百振鍛造を計画してました。
その任に正行(清麿の前名)を藩工として抱え、兄弟に打たせようとしました。正行は時に19歳。
そもそも真雄が刀工となった理由は納得いく刀が無かったという型破りな動機。正行も侍を目指してました。
そんな姿勢が幸貫公の琴線に触れたのでしょう。が、家老等の反対で著名だった直胤に打たせました。
その後の経緯〜嘉永6年の荒試しの結果は http://rekisizatugaku.web.fc2.com/page072.html

さて清麿の師は真雄である、という説が戦前から議論になってました。
大多数の意見は初期銘「秀寿」から真雄が入門した上田藩工の河村寿隆とされてきました。
ところが、河村寿隆は「秀寿」銘出現の一年八ヶ月前に死去。根拠となっていた短刀の銘にある「為寿斎主人」の
送り先は河村寿隆ではないと判明。
兄真雄の初期銘「寿昌」、祖父の「昌行」から正行は「秀寿」銘を切ったと山浦家文書から分かりました。
清麿が入門したのは真雄である、という説が今現在有力です。刀剣博物館にある重ね厚い左文字写し短刀がそれです。

清麿と真雄の決定的な共通点は地鉄の鍛えです。多少の粗さより強靭な鍛えを選択している点で虎徹と志向は同じです。
清麿、真雄の地鉄を見ると強く肌立って新々刀には見えません。虎徹の優作は匂い口が冴えても地は古く荒く見えます。
この強い鍛えの源流を遡ると、和泉守兼重と山野加右衛門永久の存在を感じます。
山野加右衛門が尾張の対馬守貞重に贈った「鉄鍛集」が一冊現存してますが、貞重一人の為の書とは考え難いです。
山野家、和泉守兼重一門を通じて秘伝として伝えられ、秘伝故に残してないのでしょう。

和泉守兼重の作刀に金象嵌試し銘を入れていった山野加右衛門永久。
兼重の完成期と思われる寛永15年頃の太タガネ銘の作を見ると、鍛えが強く、焼き刃にムラがありません。
鍛えが強い故か、匂い口こそ深く明るく冴えても、砂流しのような鍛えから生じる働きは抑えられてます。
弟子の虎徹の中期作頃迄は同様の傾向があります。そして試刀で良い成果を残しました。

清麿、真雄の作は少なく、清麿なら死後に山田家が試した刀が一口のみ。真雄は荒試しのみ。
試刀事例は少ないですが、用に足る業物だったと思います。
綺麗な地鉄を鍛える固山宗次含む加藤綱俊一門は作刀数も多く、試刀でも抜群の成果を残してますが、
虎徹や清麿一門とは違う特色を備えているのでしょう。

152 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 07:22:09.63 ID:Df/6/G32.net
高橋長信も自身で試して銘をきったと書いてあります http://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3371.jpg.html

新撰組隊士と土佐藩士が斬り合いした刀
ハバキも切羽も刀もボロボロです
http://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3372.jpg.html
http://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3373.jpg.html

切り柄up http://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3375.jpg.html

真雄は業物だと思うけど、清麿はどうなんだろう保証書には強気なことを書いてるけどhttp://www.katsakuri.sakura.ne.jp/src/up3384.jpg.html
沸出来だし焼刃も高い作品もあるから結構危ないと思うんだけど、ただ清麿じゃないけど信秀の砥当たりは「極めて砥当りの良い鉄質で、”柔らかいが明るい”と言う南北朝期以前の刀との共通性を感じました。」
と研ぎ師のブログに書いてあるし肌も詰んでもいないし大丈夫かもしれませんね。

対馬守貞重の砥当たり
「貞重は作位を見てみると中作と揮わないのですが、刃味では大業物に選ばれておりなかなか興味の引かれる刀工です。
 本刀は重ね厚く平肉たっぷりで、地鉄大変よく詰んでいます。 研磨にお預かりした時は、よく詰んだ鉄ですので正直、「硬そうだなぁ・・」と思っていたのですが、
いざ内曇を引いてみると大変食いの良い鉄で、刃中もしゃりしゃりと掛かり良く、地艶でもヒケの入りにくい沸粒の立った良鉄。
どの刀もこういう質なら苦労は無いのですがやはり中には難しい刀もあります。 」

153 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 11:02:55.15 ID:cEncvb1U.net
>>152
乙です。
出先なので誤りがあったら訂正入れます。

新撰組の場合、損害箇所を絵にしているから面白いですよね。次の真剣勝負に備えた心構えが伝わってきます。
よく見る帽子欠損の主原因は、大振りで地面を叩いているのではないか?と考えてます。鋒が着込み帷子に当たっても帽子は飛ばないでしょう。

沸出来、匂出来の話が出たので少々。焼きにムラがある場合、特に荒沸がムラについている刃物はバランスを欠きます。
部分的に硬軟の差があれば、歪んだ力が集中し、そこが急所(刃切れ、折れ)になります。特に荒沸は嫌われていますね。
真雄が沸出来の場合、焼きが硬くなるからと匂い出来を推しました。試しの結果を見ると、焼きムラをなくし、焼き戻しを適切にやった結果だと思います。
刃切れが一ヶ所に集中した様子がないから、本数を数えられたのでしょう。
一本残った直胤の匂い出来は、腰が延びたと書かれてますから、焼きは悪くなくとも地鉄の鍛えが弱かったのでしょう。

強い鍛えの地は、鍛え目がはっきりとして肌立って見えます。研師は肌を伏せて仕上げていますが、荒れた地肌に見えます。
清麿なら鍛え目がまま割れて白く見えます。清麿の沸出来の刃に耐えうるのではないでしょうか?
晩年作を山田家で試した刀には、太々(首下の肩甲骨含む一番の難所)土壇払と固山宗次が刻んでます。他の箇所の試しもやったうち、太々を刻んだのでしょう。

貞重の作位の話題がありましたが、例えば和泉守兼重なら、沸本位の出来なれども沸少なく働きに乏しい、と位列を下げて見られます。要は華が乏しい。

個人的には兼重と山野加右衛門永久が追求した試刀のピークは寛永15年〜20頃で、やや湾れた中直刃調の作だと考えています。
まず小沸出来で、匂い口の深さを見ると、見方によっては匂い出来にも見えます。
刃中へ匂いこむ=刃中に微細な匂いが充満してます。だから明るく冴えた刃に見えます。匂い口が沈み気味の刃は、焼き戻しを繰り返した結果か技量の違いでしょう。
虎徹も兼重も焼き戻しに何か秘伝のコツがあったのでしょうね。上総介兼重の上出来なら迫る作があります。

残念ながら寛永15年〜20年頃の太タガネ銘の和泉守兼重の作は滅多に見られません。
一番分かりやすい写真は藤代名刀図鑑の第十集です。この第十集は上総介兼重と和泉守兼重が別人である事を研究した集です。

兼重の晩年作には乱れ刃や焼きが高く砂流が見られる作がありますが、これは需要が華やかな刃を求めていたからだと考えます。
ただし、終始一貫して実に強い鍛えです。強い鍛えだからこそ刃は脆くなく、その流れが虎徹へ継承されたのでしょう。

和泉守兼重と虎徹の地鉄には、新刀には珍しく地斑が見られるものがあります。また兼重には沸映りのある作もあります。
肌立った強い地鉄の雰囲気は、堀川物より南紀重国に近い古い雰囲気です。
虎徹は南紀重国を目指していた、と論じている方がいますが、むしろ和泉守兼重に南紀重国と見える作があります。

ともあれ、康継のように後援者が特に無いにも関わらず、山野加右衛門との試刀結果で江戸新刀の潮流を作っただけあって、スケールのある面白い刀工です。

砥当たりについてですが、これを論ずるのは難しい課題です。
研師としての技量と経験、刀(同一工でも時期で異なる場合がある)と手持ちの砥石(人造砥か天然砥か?質はどうか?)との相性等、様々な要素が絡みます。
そしてベテランほど商売柄多くの砥石を収集していて、刀に応じて使い分けてます。
また、昔の砥石に上質のものが多い事は研師共通の感想だと思います。若手は日夜、残り少なくなったコッパ探しと切り出し、研ぎ試しに苦労してます。

だから砥当たりで厳密にこう、と決めがたい部分があります。似た感想はありますが、手仕事故に表現には微妙なニュアンスの違いがあります。
ブログやる研師なら若い方でしょう。その方の師匠に直接お話を伺う機会があれば、より参考になると思います。

砥当たりがどういう物かを知りたいなら、自分で一度試すと面白いと思いますよ。
研ぎに出す前に刃艶で遊ぶ程度なら、研ぎ減りも鎬筋をける事もなく問題ないでしょう。

154 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 14:49:16.92 ID:VyAD/UGO.net
鍛えの強い刀剣画像をアップしました。

南紀重国(藤代名刀図鑑第六集)
i0713832-1344659559.jpg
南紀重国の大和伝。肌立って古刀風に見えます。焼きにムラはなく刃縁に小沸がちらちら働いてます。この雰囲気が虎徹まで続きます。

和泉守藤原兼重(藤代名刀図鑑第十集)
i0713833-1344659559.jpg
個人的に完成期と考えている兼重の湾れ刃です。南紀と地の雰囲気は似てますが、更に叩き詰めたような印象。刃縁は刃先へ向けて小沸と匂いが混然としています。
この抑えた刃縁の働きを含め、地刃とも虎徹へ受け継がれます。

長曽祢興里入道虎徹(虎徹と清麿P20)
i0713834-1344659559.jpeg
刃長2尺3寸、反り2分6厘
寛文5年頃の虎徹。肌目がキリっと立ったいかにも強い地鉄です。刃縁の細かな働きは兼重に似てます。あくまで小沸出来で、刃中に小沸、匂いが入り込んでます。
江戸新刀黎明期の頂点といったところでしょうか。

一気に新々刀期へ。
山浦真雄(藤代名刀図鑑第二十六集)
i0713837-1344659615.jpg
真田の荒試し前の作。新々刀の中でも地肌が立ち、古く見える地鉄です。兼重のように叩き詰めた感じがします。
清麿同様と藤代松雄師に評されてますが、太い沸筋(金筋)を指しているのでしょう。
これが真雄の匂い出来風だと思います。焼きを低めに働きを抑えた小沸と匂いが美しい刃です。こういう作が直胤の刀を駆逐するとは凄い物です。

源清麿(藤代名刀図鑑第4集)
i0713836-1344659615.jpg
荒沸が豪快に働いて、ムラっ気のある作ではなく、小沸出来でムラのない落ち着いた清麿です。嘉永2年8月日の大小揃いもこのように落ち着いた作です。
真雄同様、叩き詰めたような強い地鉄です。この作なら真雄が受けた真田の荒試しにも耐え得るかもしれません。

清麿は作が少ない上に、太い沸筋とムラのある荒い沸(覇気があると表現する方もいます)が強調された重要美術品指定の窪田清音に贈った刀ばかり書籍で見ます。
現物を見る機会に乏しく(私が手にしたのは2振です)、荒い大出来作の印象を持つのは仕方ないかもしれません。
真雄が最初の師だけあって、強い鍛えとムラっ気のない小沸が働く作があることをアピールしてもいいのではないか?と感じます。

上に掲げた刀なら、山田家でも高い評価をすると思います。
実際に南紀、兼重、虎徹のこのような作に対して、試し切り付け銘こそありませんが、大名筋依頼の目利きで宜しく候と押し形に記しています。
お得意先の大名家、特に井伊家の刀剣台帳には新規拵え作成や、刀剣買い付け時に、山田家のコメントが記されています。
他大名家でも山田家目利きの資料があると思うのですが、まだ見たことがありません。
山田家目利きを体系的に整理したものが山田家手控えの押し形集掲載分しかなく、当時の試刀評価を知るには切り付け銘や押し形集掲載の類似作刀を探すこととなります。

江戸初期の山野家試しと評価が大きく異なるものは、今のところ未見です。江戸期を通じて試刀術は上手く継承されたのでしょう。

155 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 16:18:26.10 ID:Df/6/G32.net
画像はどうやって見るんですか

156 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 16:51:58.86 ID:VyAD/UGO.net
>>155
すいません。画像のみ貼り直します。文章は>>154に同じです。

南紀重国(藤代名刀図鑑第六集)
http://iup.2ch-library.com/i/i0714017-1344671237.jpg

和泉守藤原兼重(藤代名刀図鑑第十集)
http://iup.2ch-library.com/i/i0714018-1344671237.jpg

長曽祢興里入道虎徹(虎徹と清麿P20)
http://iup.2ch-library.com/i/i0714019-1344671237.jpeg

一気に新々刀期へ。
山浦真雄(藤代名刀図鑑第二十六集)
http://iup.2ch-library.com/i/i0714020-1344671439.jpg

源清麿(藤代名刀図鑑第4集)
http://iup.2ch-library.com/i/i0714021-1344671439.jpg

157 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/11(土) 17:57:05.10 ID:Df/6/G32.net
>>156さん ありがとうございます 大変参考になりました



158 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/13(月) 02:40:54.41 ID:nLuVUSm0.net
以前は上段振ると背中が痛くなったが
最近握りのコツなのか痛くなくなってきたw
じいさん連中はむかし
朝これに乾布摩擦だもの
低血圧で朝起きれないのとえらい違い




159 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/13(月) 21:06:48.78 ID:nLuVUSm0.net
すえもの切りを想定して上段から振ると
適してるやはり反り少なく先の大きい打刀タイプ
先に重心がいきスピードも乗り重みが前腕にくる
反り大きく先細のタイプは向かない
重心が手元で先は軽く頼りない、そのくせ振り終えたころズッシリと重みが
上腕の2の腕にくる
そこから反りを使い引き切リ安い設計かも知れないが
カブトを割るような破壊力は無い

160 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/14(火) 22:55:22.80 ID:X6g+Z6wf.net
そこから湧いてくる疑問があるよね。
戦国時代の日本刀とはなんだったの。
兜の上からぶん殴って脳震盪を起こさせるための鈍器として使用される
ことが主だったんじゃないのか?

161 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/16(木) 11:51:53.24 ID:8177sXTY.net
戦国の馬上だと片手はたずなで片手しか使えず、
重心は手元のほうが方向転換や出が早い
反りあるほうは引き切りやすいので
狙いは防具のすきまの首頚動脈とかじゃないの

江戸くらいだとたいして馬にも乗らず両手つかえたから
先に重心が行きやすい打刀でよかったとか

162 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/16(木) 18:45:31.14 ID:dNQBFKEs.net
コレ○ション情報でもたまに試し銘入った刀出るが、ソッコー売約になるよね。


163 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/16(木) 19:43:33.50 ID:aXpJIKhs.net
>狙いは防具のすきまの首頚動脈とかじゃないの
動き回る相手の頚動脈狙いなんて実戦で可能かな?
具足師だって馬鹿じゃないだろうしね

164 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/16(木) 22:20:15.45 ID:8177sXTY.net
平安時代のだといけそう
http://park11.wakwak.com/~moonlight/jenny/018tyakuso.html
http://kakitutei.gozaru.jp/kyoto05sep/ooyoroi.html
http://www.usagijuku.com/history.html
その他の飾り具足・・・面具・・・・・・咽喉輪と
フルアーマー装備な大将クラスは別だけどね

165 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/16(木) 22:48:31.31 ID:8177sXTY.net
兜の上からぶん殴って脳震盪を起こさせる大技は西洋のほうかも
西洋鎧http://file.teodor.blog.shinobi.jp/5e3f2eab.JPG
バスターソード
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Espadon-Morges.jpg


166 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/17(金) 14:51:29.54 ID:H7vGCAL8.net
大鎧は当初片籠手だった
騎射戦で敵に向ける左にしか籠手を着けていない(大袖は両側にあるが)
時代が新しくなって右にも籠手を着けるようになった
太刀もその昔は腰反りが多かった
源平合戦の頃と戦国時代は甲冑も刀も変化している(当然戦闘様式も)
西洋には鎧の上から効果的な打撃を与える為の武器(代表的なのはモーニングスターかな)が発達した

167 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/17(金) 18:22:05.02 ID:5hX0JvyO.net
モーニングスターはいかにもドンキって感じw
日本の槍は薄い鎧なら貫通できるらしい
重ねが厚く新型新幹線の先みたいな形状
でも江戸時代の打刀で先幅があり重ねが厚いのは
諸手突きでズクッといきそうな強度ありなんだけどなぁ
でも槍とは突きの力の入り方が全然ちがうんだろうな

168 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/18(土) 13:09:41.19 ID:tlcDDj/e.net
珍しいかな浪士組が試した刀http://www.samurai-nippon.net/V-745/
高橋長信作高木氏用刀山田宮司横山明平試之截鹿角 文久三年二月日
文久3年浪士組上洛名簿録http://www.bakusin.com/yushi.html

169 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/19(日) 01:45:40.74 ID:AD9mAH4z.net
刀趣味に入ったばかりの頃は死体で試した刀ってかなり抵抗あったが、この趣味にハマればハマるほど魅力的になるのが怖い・・・
でも試し銘の入った刀って高価だなぁ

170 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/19(日) 03:41:46.74 ID:dytlzPsS.net
高価って話で思い出したけど試し銘の入った新刀で重文って無いよね?重美でも見たことがない。
後に重美以上に指定されるような特別な傑作は勿体無くて試さなかったのかな?



171 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/19(日) 21:31:13.39 ID:8U1ElzQv.net
個人的には死体を斬った刀より兜を割った刀に惹かれる
本来斬れぬモノを斬るのは刀剣にとって最上の浪漫

172 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/19(日) 21:44:11.12 ID:Yc6RyOwT.net
>>170
今、手元に目録ないからカウント出来ないけど、初代康継にあるよ。覚えてる重要美術品の銘だと、

表銘 (葵紋)於武州江戸越前康継
裏銘 以南蛮鉄末世宝二胴本多五郎右衛門所持

所持者は前田家の家老、本多忠重で康継の後援者。忠重所持の康継の刀にはこんな試し銘がよくあるよ。

虎徹については試し銘をいれてないだけじゃないだろうか?
所有していた大名の御腰物台帳には、いつ誰が試してどういう成績だったか書いてある。尾張家の虎徹は前に書いた通り。
記録に残してあるから試し銘を入れなかっただけだと推察している。

珍しいケースだと、、、
重要美術品クラス(確か県文指定)で保科家の枕刀だった山野勘十郎久英が試した三善長道には、三つ胴の金象篏試し銘が入ってる。
大名家所有の刀には中川左平太の金象篏試し銘を見るけど、山野家は確かに見ないね。

新刀以降の重文、重美指定品は少ないから、売り立て目録調べて江戸時代の来歴を追いかけていけば、試しの実績が分かると思う。
大抵は注文打ちだから、大名家に納まるような新刀で全く試してない例はそんなにないと思う。

徳川吉宗は試し好きだったから、紀州家伝来の重文、加藤国廣や南紀あたりも試してるんじゃないかな?しかもご自身で。

出来が良いから試さなかったと仮定したなら、
前田家が江戸後期に行った大典太光世の三つ胴試しで、二つ胴と半分の成績だったなんてリアルな記録は残ってないんじゃないの?

実用の時代だったから、刀の利鈍を気にしている。これは間違いない認識だと思う。

173 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/19(日) 22:56:35.23 ID:8Sub/jSu.net
裁断個所で最も固い個所から順に示すと
1、太々 2、両車 3、雁金 4、乳割 5、脇毛 6、摺付 7、車先 8、一の胴9、二の胴 10、三の胴となります。
たとえば太々でどれぐらいの硬さなんだろう
また依頼された刀が斬れ味が悪かったら正直に悪いと言っていたんだろうか

174 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/20(月) 03:34:05.00 ID:YA+4oBAS.net
>>171
雲藩柔道師範石原藤中従試冑切断及土壇
門人井上藤原敬之亦試甲佩之http://www.city.matsue.shimane.jp/jumin/bunka/bunka/bunkazai/syoukai.htm

175 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/20(月) 14:53:54.12 ID:17DEiWYK.net
普通に振るより憎たらしい相手を殺す気で振ると
気合の乗りのせいかきっ先の早さが12パーセント位早くなる
邪道なのかナ
無心の境地にほどとおい

176 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/20(月) 20:58:48.79 ID:ndlFowdA.net
>>171
ゴツい薩摩刀で示現流の一撃喰らって、受けた自分の刀もろとも身体にめり込んだ不可解な屍が、戊辰戦争で結構見られたらしい。
これは兜割りならぬ人割りだな。ただ、強い沸出来だからか厚目の蛤に研がないと、刃先が脆く欠けるそうな。ある意味で鈍器だね。

177 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/20(月) 23:04:03.54 ID:Qbn2vS/O.net
173>>裁断箇所の1〜7までの読み方教えて下さい!

178 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/20(月) 23:42:44.93 ID:YA+4oBAS.net
1、太々たいたい 2、両車もろぐるま 3、雁金かりがね 4、乳割ちちわり 5、脇毛わきげ 6、摺付すりつけ 7、車先 ぐるまさき 
かな 間違ってたらごめんね



179 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/21(火) 00:01:24.86 ID:WAmzE97l.net
http://iup.2ch-library.com/i/i0722270-1345474708.jpg
ほかの箇所の裁断図

180 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/21(火) 00:02:02.59 ID:80CI8Axx.net
>>177 
横レス失礼。時代によって呼ぶ箇所が変わります。
この>>173は山田家監修、柘植平助著「懐宝剣尺」の記載内容です。
内容がしっかりしてた以下リンク先※も、ご参照して下さい。
山田家の系譜付き http://www.tsuruginoya.com/mn1_6/mn6_5_18.html
よく本にある人体図 http://www7b.biglobe.ne.jp/~osaru/wazamono.htm

※みんな元ネタが福永先生の首斬り浅右衛門刀剣押し形上下巻なので、入手しましょう。
これ以上の本はもう出ないと思う。

読み方
@太々 ふとふと
A両車 もろぐるま
B雁金 かりがね
C乳割り ちちわり
D脇毛 わきげ
E摺付け すりつけ
F車先 くるまさき
G一の胴 いちのどう
H二の胴 にのどう
I三の胴 さんのどう

因みに、重ね胴の場合は、一つ胴、二つ胴、三つ胴と呼ぶので、G〜Iは読み方注意。
山田家の時代には重ね胴試しがまずない事を知っておいて下さい。死体確保が困難だった。
重ね胴のある山野家等で試す場合は、一つ胴以上は特記がない限りみぞおちを斬ります。
山田家では一の胴、山野家等古い呼称では本胴です。
↑これらも「首斬り浅右衛門刀剣押し形」を参照に書いてる。

181 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/21(火) 00:59:41.99 ID:QxNQcqJN.net
皆さん、ありがとうです!!
乳割りはちわりとも書いてる本ありますが正しくはちちわりですか?
あと太々はたいたい、ふとふとどちらでしょう?

もう一つ、よく裁断銘で土壇佛ってありますがこれ何て読んで、どういう意味なんでしょうか??

 それにしても御様御用ってグロい稼業ですがなぜか興味そそられるんですよね。
 とくに山田家一門にはすごく魅力感じます。
 

182 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/22(水) 19:42:30.34 ID:1Y0HDCMv.net
変わった試し銘の刀 立花圓龍子国秀 天保十己亥八月七枚鍛 http://www.leomax.co.jp/koramu/naka16.html
越後福島応関根道長需於宅鍛之
冑鹿角手鞠真綿髪毛道直自試之
越後福島の関根道直の求めに応じ
自宅においてこれを作る。冑(かぶと)・鹿角(しかのつの)・手毬(てまり)・真綿(まわた)・髪毛(かみのけ)道直自らこれを試す

手毬や髪毛は切りにくいのかな

>>180
福永酔剣氏犬養木堂注記本 古今鍛冶備考と首斬り浅右衛門刀剣押し形上下巻は同じ内容なんだろか?
首斬り浅右衛門刀剣押し形上下は再販してほしいな


183 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/22(水) 21:26:22.03 ID:1Y0HDCMv.net
土壇払 と 土壇佛があるね

184 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/22(水) 21:44:55.11 ID:vABdgiAM.net
西洋も同様な役回りの方と専用剣があるらしいです。
エクスキューショナーズソード
http://syunanleo.gooside.com/german/1.sword.htm
死刑執行人
http://syunanleo.gooside.com/german/3.exec.htm#3.死刑執行人
(ブログの方、借用感謝します)

185 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/23(木) 08:17:42.20 ID:tsOuHlyM.net
>>182
> 越後福島の関根道直の求めに応じ
> 自宅においてこれを作る。冑(かぶと)・鹿角(しかのつの)・手毬(てまり)・真綿(まわた)・髪毛(かみのけ)道直自らこれを試す

> 手毬や髪毛は切りにくいのかな

堅物試しとそうでない物の両試し。剃刀のように薄い刃なら藁などが斬りやすい反面、堅物には負ける。
堅物斬る平肉よくつく刃なら柔らかいものは斬りにくい。
前にのせた真田の荒試しでも同じ事やってる。見れば意図が分かるよ。

>>180
> 福永酔剣氏犬養木堂注記本 古今鍛冶備考と首斬り浅右衛門刀剣押し形上下巻は同じ内容なんだろか?

内容はタイトルの通り違うもの。福永先生は文章うまいから楽しめるよ。
江戸期の試刀術と山田家の生々しい生活を総合的に読めるのは後者。前者はタイトル通り刀工や刀剣に絞ったスポット的な内容。

> 首斬り浅右衛門刀剣押し形上下は再販してほしいな

今の時代に期待出来ないから、古本を探して手に入れるべし。揃いで買いなよ。下巻はまず出てこないから。

186 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/23(木) 08:33:48.54 ID:tsOuHlyM.net
>>183
土壇については>>180のリンク先に書いてある。
試し物を据える土壇まで刀が達した=試し物が完全に斬れたの意。

187 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/25(土) 14:19:26.20 ID:knQvMeVm.net
浅右衛門の業物最上位群に選ばれたのはほとんど新刀
古刀では三原正家と孫六以外は備前の南北朝あたりの2つだけで
見た目いい古雅な古備前や出来のいい末備前ではない

丈夫で堅物が切れる系の共通項があるような

188 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/25(土) 14:40:08.34 ID:HPtJTV8j.net
「あまり古いものや切れ味ですでに有名なものは省いた」みたいな前書きなかったっけ?

189 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/25(土) 20:31:38.59 ID:knQvMeVm.net
>>188
あったかな? 三原正家と孫六も古くても有名だけどあるとして具体的にどんな銘柄ですか?

190 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/25(土) 22:38:17.47 ID:knQvMeVm.net
>>186 土壇まで刀が達する
必殺の滝田栄みたいに重い一撃なんだろうけどまねすると
背骨の痛みがましになったら今度は左手小指と右手首が痛い





191 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/26(日) 09:31:41.43 ID:fdahmJFU.net
http://www.mokuzai-tonya.jp/05bunen/zuisou/2004/12nihontou12.html
刀の斬れ味の列位は「古今鍛冶備考」(山田浅右衛門著)に4通りに定められており,最上大業物13工,大業物22工,良業物54工,業物91工,追加の部,66工で,合計246工でござる。
 これらの決め方は何回も死体を試し,かなり厳密なデーターによって決められており,後日その検証も何人もがいろいろな形でホローを致しております。
当時の基準としては骨の固くなった中年の男性の乳割り以上の所が,サッーと気持ち良く切れる事が第一で,これを“大切れ物”と申し,
10刀の内で8〜9刀あれば「最上大業物」,7〜8刀が「大業物」,5〜7刀で「良業物」,2〜4刀が「業物」,との判定となっておりやす。
尚,この列位は新刀が主ですが,古名刀は既に度び〃〃実戦を経験していて,斬れ味は判っており,「唯一両度試ミタルハコレヲ省ク」,との基準により除外されております。
 よって昔より切れる事で有名な,備前の南北朝の「長義」や「兼光」は此の例ですが,濃州・関の「村正」の除外は徳川家への遠慮が主なる原因でありましょう。

192 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/26(日) 09:45:14.88 ID:fdahmJFU.net
斬れ味の列位で入ってないのは古刀の相州伝とか大和伝とか山城伝が入ってないかな
あとは兼光一門の基光とか

193 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/26(日) 19:02:32.95 ID:ONU0QAC+.net
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g112289748
首斬り浅右衛門刀剣押し形が上下で出てる。珍しい。欲しい人は予算決めて入れてみたら?

194 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/27(月) 02:29:27.96 ID:/tzKLD+s.net
大業物22工,良業物54工のなかに残りの備前もかなりある
古刀で砥ぐと地金のやわらかい系はカミソリのような切れ味タイプだから
試しには不向きなのもあるんじゃないかな
細身で軽く鋭く頚動脈をなで斬りタイプで
重く首や胴体ごとナタのように断ち切るタイプでないのがかなりあるから

195 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/29(水) 17:30:45.23 ID:L2gHf2XO.net
昔の人は1000回素振りするとか聞くけど真剣とかだろうか

196 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/29(水) 19:48:13.20 ID:lBX5gwQO.net
居合 福沢諭吉で検索してみた
晩年まで健康のために、居合の鍛錬を続けており、福沢家に伝わる自筆の文書に残る居合の数抜きの記録では、明治26年1月17日に刃長2尺4寸9分(約75cm)という長めの日本刀を使い、
午前9時15分〜正午に620本・午後2時〜午後3時半に360本の計1000本抜きを行っています。
翌27年10月25日には午前9時15分〜正午に680本・午後2時〜午後4時に520本の計1200本を抜き、明治28年12月31日には午前8時半〜午後1時に休みなしで1000本抜きを達成しています。

197 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/29(水) 22:23:25.55 ID:L2gHf2XO.net
居合の数抜きとは鞘から抜き打ちすることでしょうか?
70cmまでがいいとこで約75cmは抜きにくい
明治28年のデーターで1分あたり3.7回だから約4回として15秒平均に1回ペースで
4時間半連続やり続けたということですご
福沢諭吉って学者だと思ってましたので
やはり昔の人は集中力とかが違うのですね



198 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/31(金) 12:35:05.62 ID:93eg1knX.net
上段の振りだけなら体力があれば努力すればそのうちにできるかも
でも居合いの抜き打ちだと指切りそうでだめ


199 :名前なカッター(ノ∀`):2012/08/31(金) 19:29:31.73 ID:93eg1knX.net
銃社会アメリカでもこうゆの趣味なひとがいてうれしい

某知事が、今も大切にしている「剣」とは
http://laniusbucephalus.blog49.fc2.com/blog-entry-246.html

200 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/01(土) 19:33:16.59 ID:H6mtq5Lr.net
シュワさん早く俳優復帰しないかな

201 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 02:53:59.12 ID:crVw9wcW.net
首斬り浅右衛門刀剣押形が上下揃いで25000円てどうよ?

202 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 08:21:54.63 ID:crVw9wcW.net
ヤフオクの「首斬り浅押形」二万超えで落札されたな・・・

203 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 09:27:52.31 ID:DKxduvaL.net
安い。最高に良い買い物。欲しい人にとっては何としても欲しい本だから、倍値でも売れてる。
刀剣専門書籍の中では一番引用されてる本には間違いない。江戸時代の武家風俗が赤裸々に綴られているからね。
短いながらも福永先生の一筆があったから、元の持ち主は刀苑の会員だったんじゃないかな?亡くなって遺族が処分したんだろうね。

204 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 10:20:08.16 ID:qlo5nSoI.net
簡単に売りに出てる値段を調べた。
@箱無し揃いで25,200円 http://item.rakuten.co.jp/katana-hon/10002162/
A箱有り揃いは50,000円 http://sobunkaku.jimbou.net/catalog/product_info.php/products_id/30666
B単品箱有り上下巻が各29,800円 http://www.amazon.co.jp/gp/aw/s/ref=is_s_stripbooks?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&k=%8E%F1%8Ea%82%E8%90%F3%89E%89q%96%E5%93%81%8C%95%89%9F%82%B5%8C%60&url=search-alias%3Dstripbooks
箱有り揃いのヤフオクは安かったんじゃないか?そもそも売り自体少ないな。
箱無しで構わない人は@へGO!でも古書って箱無しだと、、、orz

205 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 17:37:21.81 ID:3u3+nX7I.net
貴重な本なら別に箱無しでも良いんじゃない??
肝心なのは本そのものの状態だと思うけど。

206 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/02(日) 17:59:47.29 ID:3u3+nX7I.net
家にも箱無しの首斬り浅押形上下あるんだけど、箱無しって価値無いの?
5年位前に古本屋で見つけて三万五千円で買ったんだけど、高かったかな(汗

207 :名前なカッター(ノ∀`):2012/09/03(月) 08:23:38.38 ID:XRTABRdi.net
>>206
数十年経っても箱があれば表紙が反ったり、タイトルが焼けたり擦れたりしないから、古書的には価値が高いんだよ。
でも読む側は内容だよね。自分のは貸し出したりするから全然気にしてない。

書き込みも古書的にはオリジナル性が下がるから評価が低い。
でも興味深い内容が書き込まれているものがあるから、これまた気にしない。むしろ、書き込みが面白くて買った戦前の刀剣書があるよ。

首斬り浅右衛門押し形は名著。時代劇や歴史好きまで借りたがる。そしてなかなか返さないから困ったもんだ。
福永先生が著作権にうるさくないから益々引用(丸写し状態)されて、この本の価値が下がる事はないよ。

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