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【怪奇】山の怖い話【超常現象】その一
- 656 :底名無し沼さん:2016/09/22(木) 08:07:51.83 ID:eWEkPBp4.net
- 俺の話。
あれはどこの山だったか、2000mくらいの百名山を登っていたときかな。
まだ5合目を過ぎたところで、出発時間が遅かったこともあり、日没までに山頂に行って帰るためには、少しペースアップしなければならなかった。
まだまだ先の見えない樹林帯の中で、息が上がるくらいのペースで足を進めていたときだった。
目の前に先に登っている人影が見えた。
遅れて出発したやつが他にも居たのかと、少し安心したが、若さからかこいつを追い越してやらねばとおも、息巻いてペースを上げた。が、中々追いつけない。むしろ見失うレベル。
そんな感じで15分くらい歩いたか、急な上り坂で見上げると、そいつが気に腰掛けて休んでいるのが見えた。
心臓がバクバク行ってたが、足元だけを見て一気に坂を登りきって、「こんにちわ」と言おうとしたとき、それがかなり人の姿に見える木だという事に気付いた。
俺が坂を上がってるときに先に行ったか?と思ったが、展望の開けた場所に出たため、人影を見失う場所じゃない。
そのとき俺は今まで見た人影を思い出すと、どれもはっきりと人を見たわけじゃない事に気付いた。
たぶん人影らしき木のフシを見たとき、誰か他の人に会いたいと思っていた俺の脳が、都合のいい幻覚を見せたのだろう。
俺はあれが初めての幻覚だった。
よく疲労した遭難者が幻覚を見ると言うが、まさに幻覚はリアルだった。
ぼやーっとした人影なんてものじゃない。今でも本当の人間であったかのように思い出せる。
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