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ショパン国際ピアノコンクールを熱く語りましょう PART31
- 190 :ギコ踏んじゃった:2021/10/13(水) 18:43:51.87 ID:Jhm1C1vu.net
- 青柳いづみこ先生のコメントが出ていました。
会場の音響
12日夜10時、ショパンコンクールの第2次予選の結果が発表された。フィルハーモニーの1階で審査員長のズィドロンさんが発表するのだが、コロナ感染のためコンテスタントや一般の観客は見に行けない。
ジャーナリストパスを持っていれば会場に入れるのだが、今回は私のアパートでライターさんや先生方、留学中のピアニストと配信で結果を知った。
日本からは5名が3次予選に進出したが、優勝候補の一人として期待されていた牛田智大さんのお名前がないという衝撃の事実に、一同声を失った。現時点ではヤマハを選択したコンテスタントが全員姿を消したという事実も。
それから議論が始まった。
原因は解釈面だろうか。選出されたメンバーを見ると、コンクールの傾向が以前とは明らかに異なっている。以前は牛田さんのような端正なスタイルが最も求められ、自由な解釈のピアニストは、力はあっても上がっていけない傾向があったが、今回は反対だった。
限界ギリギリまでデフォルメした演奏もあり、通過しているのに、なぜ? と割り切れない気持ちになる。
ピアノの響きかもしれないという声も上がった。
牛田さん自身がTwitterで原因を分析している。
今回はなかなかホールの音響がつかめず、最大音量
を見極められないままラウンドを終えてしまい、
ダイナミクスの構成や音色の調整が狂ってしまいま
した。ホールの音響上自分の音量が足りていないの
ではと錯覚してしまい、不自然な力で芸術的でない
飽和した響きを引き出してしまった瞬間がありまし
た。
たしかにフィルハーモニーの2階中央の音響は難しい。
私はパスポートを紛失したため、第1次予選の最終日から現地入りした。
ジャーナリストパスを持っていれば2階の審査員席に近い場所で聴くことができるのだが、最初のうちは、こんなに遠いのだ、とびっくりした覚えがある。
日本で配信で聴いていたものとかなり印象が違う。もちろん楽器によっても、また、選択した楽器とコンテスタントの奏法の相性によっても変わってくる。
演奏家は、自分で自分の音を聴くことはできない。また、コンクールでは、ピアノの選定以外には会場で音出しすることもできない。
こんなタッチをしたら客席ではどう聴こえるか、ペダリングの兼ね合いなど、演奏中も試行錯誤が続く。
例えば反田恭平さんは、実際にホールで聴いてみると、スタインウェイの479を豊かに鳴らしていた。
同じ楽器を選択した小林愛実さんは、思い切って音量を落とし、極上のピアニシッシモを多用していた。それが身体全体を使ったフォルテとのコントラストを生んだように思う。
ロシアのホジャイノフも爆発的な音量が出る方ではないが、内声を強調し、対位法的な処理で立体感を出していた。
牛田さんは、2階席で聴いていると和音に濁りを感じるときがあり、少し頑張って無理しているという印象を受けた。しかしまた、無理なく楽器を鳴らし、繊細に響かせた韓国のChoiも3次予選に進めなかった。きちんとバスを鳴らし、倍音の上にメロディを乗せ、全ての音をクリアに聞かせたアメリカのSmithも。。。
詳しい分析は、全てのラウンドが終わった時点で発表される審査員の採点表を待つしかない。
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