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ショパン国際ピアノコンクールを熱く語りましょう  PART68

310 :ギコ踏んじゃった:2021/10/22(金) 05:09:00.55 ID:90GEu4Wt.net
優勝は3次予選で『ラチダレム変奏曲』をノリノリで弾いたカナダのブルース・リウ。審査員の1人、ダン・9タイソン門下だ。

4年前に仙台の国際コンクールで第4位に入った時はごく普通のアプローチだったようだが、ワルシャワではラウンドことに聴きての度肝を抜くような個性的なアプローチでついに優勝を勝ち取った。

先生のダン・タイソンにとっても初の優勝者だ。2015年の時はケイト・リウ、エリック・ルー、トニー・ヤンが3位〜5位に入り、3人で優勝1人ぶんかなと苦笑いしていたのを思い出す。

2015年は正統的な演奏スタイルのチョ・ソンジンが優勝したが、いわゆるダン・タイソン・チルドレンの出現はコンクールの在り方を大きく変えたと言って良いだろう。

以前は折目正しい演奏をしないといけないという先入観のようなものがあり、各自自粛(?)してきたのだろうが、今回は思う存分個性的な表現を繰り広げるコンテスタントが続出し、2015年の異端派オソキンスも影が薄くなってしまったほど。

第3位を獲得したスペインのガルシア・ガルシアの3次予選はコンクールというよりコンサートイベントだった。まず、前奏曲から3曲を弾く。23番ヘ長調など、顔を上に上げ、口を開けて、まるで音符を食べる魚のようだ。ソナタ第3番もまるでイタリアオペラのように弾く。マズルカ作品50を楽しそうに弾いたあと、さらに前奏曲作品45、締めくくりは「子猫のワルツ」こと作品34-3。

ここまでやって入るのかなぁと思っていたら、見事ファイナリストになってしまった。

協奏曲第2番は最初のうちはやや大人しい印象があったが、3楽章は独断場。首を左右に傾けながら、速いパッセージを軽やかに弾く。

優勝したブルース・リウは低い椅子に座り、両足を回転させながら弾く。2次予選の『アンダンテスピアナートと華麗なる第ポロネーズ』のときはさながら風車のようだった。3月予選の『ラチダレム変奏曲』では右足を横に出し、ジャズピアニストのように踵を上げて爪先でリズムを取っていた。

やはり、ここまでやって入るのかなぁと思っていたらファイナリストどころか優勝者に。。。

協奏曲第1番は最初のうちこそやや大人しかったが、ガルシア同様3楽章が独壇場。圧倒的なフィンガーテクニックを駆使しながら左足を跳ね上げ、右足を回転させ、最後のスケールが唸りを上げだ瞬間、客席も唸りを上げていた。

師匠のダンタイソンは、チルドレンたちの独自性を尊重し、絶対に芽を摘まない。彼らの解釈に自分のそれを持ち込まないのが信条だという。しかし限度というものがあるので、自分の役目はポリスだと笑う。

ずいぶん許容範囲の広いポリスだ。

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