2ちゃんねる スマホ用 ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ショパン国際ピアノコンクールを熱く語りましょう  PART70

111 :ギコ踏んじゃった:2021/10/23(土) 12:39:17.68 ID:+afUqynV.net
第18回ショパン・コンクール 審査員たちの価値観も多様

10日の帰国待機とレコーディングの関係で、21日昼にはワルシャワを出発しなければならなかったため、アーリンク明美さんと森岡葉さんのお助けを得て本選期間中に審査員たちにお話を伺った。

何人かの審査員は大会期間中はNGとのことで、お会いできたのは7名の先生方。いずれもショパンと若いピアニストたちへの愛に溢れ、コンクールの現在と未来について熱く語ってくださった。

サー・チェンさんはフライトの関係で到着が遅れ、審査は2次予選から。それまでに多くの優秀な中国人コンテスタントが落ちてしまったのは残念だった。飛び抜けて若いだけにネットに明るく、「かてぃん」こと角野隼斗のyoutubeも見ていて、クラシカルな作品をどう弾くのか興味津々だったとのこと。2次予選はリアリー・エキサイティングだったとの感想。

ディーナ・ヨッフェさんは、12人のファイナリスト中自分が票を入れたコンテスタントは6人しかいなかったと悲しそう。ショパンは"良く弾く"のではなく、"よく語らなければならない"と。中国のユートン・スンがどうして3次予選に進めなかったのかわからない、とも。いつもコンテスタントたちの未来を思う彼女は、優勝候補の1人と目されながら本選に進めなかったネーリンクのことをしきりに心配していた。

前回のコンクールではケイト・リウ一推しだったジョン・リンクさん、今回は小林愛実命。ブルース・リウ、ガジェヴ、反田恭平、小林愛実が4強だが、自分は愛実に優勝して欲しい、とりわけ3次予選の『24の前奏曲』は作品への没入度、全体の流れなど、過去を遡っても名演と絶賛。本選に進めなかった進藤美優も評価していて、耳が良く色彩感に溢れ、コンセントレーションが素晴らしかったと褒めていた。

ダン・タイ・ソンさんには牛田智大のことを伺ってみた。1次予選はとても良かったが、2次では少しタッチを押しつけすぎてしまったとのこと(海老彰子さんも同意見)。会場のアコースティックが難しく、審査員席ではエコーが多いのにステージでは自分の音が返ってこないので疑心暗鬼になりやすいらしい。配信と会場の印象も極端に違い、ペダルが多すぎる、左右のバランスが悪い、音が割れるなどの欠点が配信では全て解消されているとも(このことについては各審査員が一様に語っていた)。

ケヴィン・ケナーさんには即興的なヴァリアント(装飾)について伺ってみた。7月の予備選の時には10名ほどノクターンやマズルカで加えるコンテスタントがいたが、秋はほとんど見かけなかったとのこと。自分自身、ある生徒に勧めたが、「楽譜に忠実派」の審査員を考慮して「自粛」したらしい。ケナーさんはガジェヴの『ソナタ第2番』に感銘を受けたようで、あの「葬送行進曲」は"死の先"を表現するものだと絶賛していた。

海老彰子さんは採点方法に提案があると言う。予選の間は予備に点数もつけるけれど、メインはyesかno。すごく積極的なyesもあるし、どちらかと言えばというyesもある。総合すると審査員の意向を必ずしも反映していない結果になることもある。フィギュア・スケートのようにもう少し細かい採点はできないものかと。演奏はスポーツではないので、実現は難しいかもしれないけれど。

今回が8回目の審査というパレチニさんは、ヤブウォンスキ、ケナー、ジュジアーノら自分が審査したピアニストたちとの審査員。ポーランド審査員らしく、ピアニスよりはショピニストを選ぶコンクールであってほしい、と強調。ペダルはワンミリメートルで使うものだ、足をバンバンさせるのは論外(誰のことだろう笑)。他のポーランド審査員が門下から優勝者を出しているのに対して、自分はファイナリストを1人(2005年4位の山本貴志)しか出していない、だから今回の反田恭平のことは誇りに思うと感慨深げ。

パレチニ先生に過去最高の2位をプレゼントした反田恭平くん、改めておめでとうございます!

総レス数 1001
259 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★