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【まどか☆マギカ】ほむら×まどかスレ99【まどほむまど】

784 : ◆HOMUMADOj61K :2014/04/21(月) 00:22:21.79 ID:f/gfjjXQ0.net
>>777
その部屋はとてつもない緊張感に満ちていた。
隣り合って座る二人の少女。その目の前には割と大きな液晶テレビ。
先程から子猫が主人公のハートフルな映画が流れている。
だが、二人の間に存在する緊張感はそんな映画の穏やかな雰囲気など入る余地もない。
だからといって、映画撮影の裏話と称して流れる動物虐待の噂に心を痛めているわけでもない。
そもそも二人の目と顔こそ画面に向いていたが、目はその映像を捉えておらず、耳は音声を受け流し、頭の中にストーリーは入って行かなかった。
何故ならば

(うぅ、どうしよう。さっきからほむらちゃんの)

(ど、どうしたらいいのかしら。さっきからまどかの)

――――指先が自分の指に触れている。


お互いにお互いを一番の友だちと公言し、そして心の奥底で(そして当人同士以外は周囲にバレバレの)想いを胸に秘めた二人である。
それで意識するな、緊張するなという方が無理であった。

(し、自然に離せばなんとかなるよね!そうだ、飲み物を……)

(か、髪を掻きあげてしまえば手の位置が動かせるはず!)

そこまで考えながら、しかしその案を実行することはお互い無かった。
惜しかったのだ、お互い。
指先から伝わる温もりを失ってしまう事が。

(ほむらちゃん、何も言わないし………もうちょっと、もうちょっとだけ………)

(まどかはまだ気付いてないみたい。ならもう少し…………)

だが、二人は気付かなかった。
その「もう少し」が、「このままで」から更なる願望に、いともたやすく変化することを。

(もうちょっとだけ、深く触っても、いいよね)

(もう少しだけ、繋げても、いいわよね)

お互いに指を絡めようと動き始め、不意の動きに驚いて顔を見合わせて。
互いの目には、もうお互いしか見えていなかった。
「何してるの!?」と言う目をお互いに向け、まるで体中の熱を顔に集めたように赤くなり。
まるで鏡写しのように同じ反応を返す二人は

やはりその指を離そうという気配はまるでなかったと言う。
そして、お互いの距離は次第に近づいていき――――

(ほ、ほむらちゃん………ダメ、だよ。わたし達、このままじゃ………)

(ダメよまどか……このまま近づいたら、私達は…………)


もう、二人の間に隙間など存在しなかった。







はい

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