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【咲-Saki-】須賀京太郎カプ総合スレ131

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/02/02(火) 22:02:01.88 ID:Lc1VSdOX0.net
口から出たのはそんな言葉。
半ば諦めているから頭の一部は冷えていて、ありもしない願望を否定してありえそうな可能性を告げさせる。

「あー、その先輩方は受験とお店の手伝いが、ゆーきと咲さんは忘れていたそうで既に予定が……」

「ははは……」

先輩はまあ仕方ない。
あいつらはらしいと言えばらしくはある。
それでもなんともやるせない気分になるのは、期待していたからかもしれない。
一応、俺は彼女達の誕生日を祝っていたのだから。

「……須賀君、須賀君、聞いてますか?」

「ごめん、聞いてなかった。何だっけ?」

「もう、もしよろしければ放課後一緒に出かけませんかって言ってるじゃないですか」

「えっ?!」

「埋め合わせになるかはわかりませんけど……」

申し訳なさそうな表情で提案する和に俺は慌てて承諾の返事をした。

「はい、それでは放課後に」

「ああ、またな」

去っていく和を見送りつつ、頬をつねってみた。

「痛い」

夢ではないらしい。
特別な日に、特別な女の子と二人だけでお出かけする。

「これってデートだよな」

夢想しても現実には考えもしなかった事態に頬が自然とつり上がってしまいそうになる。
今日は俺の誕生日。
思いがけないプレゼントはそれだけできっと忘れられない思い出になるに違いない。


カンッ!

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