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☆☆古い政治ニューススレを集めて共有するスレ3

235 :※以下引用:2015/09/30(水) 17:37:08.10 ID:r+s/uSMAb
(続き)

そして勝利者のプロパガンダはスペインの「土民百姓」を実効支配することになり、敗者側の
プロパガンダの方は亡霊となってさ迷う事となります。フランコ独裁による抑圧が過酷を極めた
だけに、また何よりもフランコの背後霊としてのヒトラー、ムッソリーニのイメージが強かった
だけに、スペイン共和国のプロパガンダの亡霊は英雄的でセンチメンタルな幻影となって、
世界中で未だに成仏できずに迷い続けているようです。

(略)

●「仏の嘘をば方便と言ひ武士の嘘をば武略と言ふ。」

アスナールといいサパテロといい、しょせんは「右の武士」か「左の武士」かの違いに過ぎません。
知り合いのスペインの「土民百姓」の一人がつぶやいていました。

「どうせこいつらみんな嘘つきなんだ」と。

一皮剥けば「土民百姓」にとってはどちらも等しく敵に過ぎません。
「右の武士」のプロパガンダも「左の武士」もそれも、要するに「武士の嘘」以上のものではないでしょう。
(略)
では、これは万が一にもなかったでしょうが、共和国側が勝っていたらどうなっていたのか。

恐らく同じことが起こっただろう、と想像します。前述の行動を考えれば、どう見ても共和国側の
方がより正直で公正であった、とは思えないわけです。いずれにせよ覇を競う者たちは嘘を作り
上げ、あるいは真実を隠し、政敵に勝つという政治目的に都合の良い「事実の側面」のみを取り
上げて、それを利用しようとするでしょう。

また先ほどの論文の中にあったように、『両陣営とも、いかに自分たちが犠牲者であるかを誇示し、
自分たちの行動を正当化するために理屈を振りかざした』『一般市民の苦しみと人権の無視は、
どちらの陣営にとっても相手を非難するあらゆる言葉の中心だった』わけで、その狙いは、国際
的な協力を得ると同時に、どちらが「土民百姓」をより多く相手から引き離し自分の側につけるか、
ということだったはずです。

先ほどのカタルーニャ民族主義者たちは、「悲劇の英雄」「殉教者」として祭り上げる対象として
あの「初代大統領」を取り上げようとするわけで、自分たちのプロパガンダの中で利用できない形
にしてもらっては困る、というわけです。
彼らもまた「武略を振りかざす武士」なのでしょう。しかし同様のことは、恐らくスペイン共和国に
対して大勢の世界中の人々が未だに持っている心情に対しても言えるのではないでしょうか。

私は「土民百姓」の一人です。「土民百姓の味方」ではありません。
仏の嘘も武士の嘘も、結局は「味方面した敵のプロパガンダ」に過ぎないのです。

「土民百姓」は、何にたぶらかされてどうなるのか、を正確に見抜く知恵を手に入れなければなりません。

「この国では、記憶することは恨みを持ち続けることと、
また忘れることが許すことと同意語であり続けている」という苦渋に満ちたマラガィュの言葉は、
単にカタルーニャやスペインだけの話ではないでしょう。

無論「許すこと」が過去の「嘘」を「記憶する」ことと同意語でなければなりません。

祖父の詩人の魂を受け継ぐこのカタルーニャ自治州政府知事は、様々なプロパガンダに引きずり
まわされた挙句に悲劇だけを残す「土民百姓」の歴史を、何よりも嘆いているのだ、と思います。

我々も、もうそろそろ、「共和国のプロパガンダの美しき亡霊」に手を振って別れても良いころだと思います。
これ以上「武略」や「方便」にたぶらかされない健全な知性を、我々「土民百姓」が獲得するために。

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