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【女好き】リアルナンパアカデミーRNAを語るスレpart56
- 133 :('∀`):2020/11/24(火) 19:35:09.21 .net
- 仕事帰り、信号待ちでふと目をやると若者ふたりが騒いでいる。
どうやら歌舞伎町でストナンしている友人同士のようだ。
ふたりとも、顔を赤くして悩みのなさそうな笑顔を浮かべている。
そんな光景が俺を13年前の歌舞伎町に連れ戻す。
コンビ組んでた友人は40代にしてナンパ塾を続け、先の見えない人生を送っていた。
思えば、彼は俺が出所当時にメシをよくおごってくれた。
それは彼にとって自己顕示欲を満たすためのものだったかも知れないが、それでも
貧しかった当時の俺には本当にありがたかった。
だが俺はその頃仕事が軌道に乗り、ちょっとした「勝ち組」気分に浮かれ目の前で
現実に打ちのめされたような友人を見下し、侮辱し、突き放してしまった。
彼はヨレヨレの千円札3枚をテーブルに置くと「はは、そういえばテレビの取材があった…」
と呟くように言い、恥じるような、堪えるような表情で席を立った。
それから彼には会っていない。
若者コンビがこちらを指さしながら変わらぬ笑顔で騒いでいる。
これからの人生はきっと平坦ではないだろうけど、それでも今を楽しむことに罪はない。
俺はきっと13年前のあの日を後悔している…
信号が青になり、我に返った俺は府中刑務所に向けアクセルを踏み込む。
ランボルギーニのエンジンから強いトラクションを感じつつ鋭く加速する。
歌舞伎町のネオンと若者コンビはあっと言う間に遠ざかる。
目の端に映るミラーの中で点になったのはあの頃の俺達だった。
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