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☆昭和40年代を思い出そう★Part14

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/07/30(火) 01:29:54.38 ID:V0B0DWLb.net
昭和40年代のテレビはどんどん昭和元禄化して「一億総白痴化」、軽薄虚構化していったけど
40年代の邦画は、今観ても不思議なリリシズム、哀調や泥臭さや、過剰なまでの内面への探求がある。

なぜか。
40年代までは「近代」だったからではないか?
42-44年くらいまでの大学の闘争を含めてそれらは「近代」の最後尾にあり、
そのベースには薩長同盟から日中〜大東亜戦争があった。
あの頃、戦争に全く無関係な邦画や小説は皆無だったと言ってもいい。
なぜか、(30年代には日活の無国籍エンターテインメントが盛んだったのに)
40年代になるとリアリティに傾き、日本海や「北」を目指す放浪系の映画や写実的な意味で反社的題材が多くなる。
やくざ映画だけではなく、ATG系の作家主義作品群もそう。
「近代」日本を清算するための、理路から外れたような悲しさや虚無感と、風景の哀調が基盤になっていた。

50年代になると、その傾向が急速に減少する。山口百恵が全盛期を迎え、ピンクレディーやサザンが現れ、
1980年の田中康夫『なんとなくクリスタル』には、ついに一切の戦争の影が消えて「現代」に突入する。

影のない「現代」はAKBもジャニーズも吉本も同じ。復活となった今の「日本映画」も、「近代」の影は存在していない。

だからか、ショーケンの初期作品などを名画座で見直してみると、背景に40年代の「近代」末尾が色濃く映り込み、
ショーケンが演じるキャラクターのほとんどは、病理的に偏重した人物ばかりである。

そんな空気感が懐かしくってしょうがなくなる。小津安二郎の映画以上に、
ATGを見れば、40年代という時代がどのようなものだったか、思い出すことができるように感じる。

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