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名張毒ぶどう酒殺人事件part4

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/21(火) 01:46:41.74 ID:???.net
引き続き、語りましょう。
荒らしはスルーでお願いします。

前スレ
名張毒ぶどう酒殺人事件part3
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/archives/1340034466/

855 :longinus_bouz ◆bq94Vh60JQ :2021/08/03(火) 19:47:54 ID:???.net
>>667 > 奥西勝さんの家のニッカリンTが行方不明なんだから//
  勝はニッカリンTなんて、最初から買ってないのに、買ったと嘘ついたんでしょ。
勝は彼なりの理由目的があって、自分が投毒しましたと嘘をついてるんだから、
買ってもいないニッカリンも買いましたと、嘘をつかざるを得ないでしょ。

私は>>835なんかで書いた次第で、強要によるのではなく、彼は任意に自白したんだと考えを改めた。
また、>>834やそのリンク先で書いた次第で、真犯人は勝でないのはむろん、葛尾集落の誰も犯人ではない考えている。

ニッカリンTの購入経緯は、江川本がもっとも詳しく、131〜4頁ですが、掻い摘んでです。
江川さん、かなりきびしい話もするが 俺の本音を聴いて桶屋。
勝は、事件前年の8月初めに倉田薬局(仮名らしい)から購入したと述べるが、確認に出向いた警察に対し倉田は、売ってないという。
口頭だけの否認ではなく、帳簿をめくりながら、「8月9日に、ヒンミ・ドンVLという殺虫剤を一斗缶一個、6L入り一缶、それに・・・」と、
8月分全ての販売品目数量を列挙し、各々の代金受け取り状況も説明した上で、ニッカリンTについては、
「絶対に売り渡していないことを、確信を持って申し上げます」と断言する。

これは農販売事業者として、極めて遵法的で信頼性の高い完璧な回答だ。
農薬取締法にて販売者は、帳簿を残す義務がある(法20条)。農薬品目ごとに、譲受数量及び譲渡数量を、水質汚濁性農薬については譲渡先別譲渡数量を帳簿に残せ、というのが内容だ。
当時の規制は分からないが、現行法ではより規制の厳しい、水質汚濁性農薬に準じる帳簿を倉田は作成し、
農薬品目ごとに譲渡先別譲渡数量を規定通りに、加えて販売日や集金状況をも帳簿に几帳面に残していた、という事になる。

対して勝は、薬局と話をさせろと云い、買ってもいないニッカリンTを買ったと嘘をつく。
嘘ってのは全部が嘘ってのはマルバレだ、どっかの昔の宗教団体みたいにさ。
で、勝は、多くの事実に嘘をちらりと混ぜる事にした。
8月頃の事実であったであろう、注文品を自宅へ「薬局の主人がスクーターで届けてくれた」日の事を話し、
これを呉れそれは要らんといった遣り取りがあった事を念頭に、その話の中に、ニッカリンTについて、
「あなたはうちに二本届けてくれて、そのうち一本だけ買ったんじゃないか」、
という嘘を混ぜて、薬局の主人を言い包めに掛かった。
まだ自白前なので、ある意味第三者である勝が、先日の重大事件に使われた毒物を買ったと言っているんだが、
なんて警察で再確認を求められた薬局主人は、重ねて否認も出来ず、
「嘘を申し上げておりましたことは誠に申し訳ありません」と、渋々認めざるを得なかった。

>>843で書きましたが、奥西勝は、自分が犯人だと嘘をついてる人、という事になります。運命に翻弄されるだけの単純素朴な人物、と見做すのは危険です。
そして江川本では、「倉田はこの様な大きな事件に巻き込まれるのが嫌だった」とコメントを付す。
東海TV本でも、勝と薬局との遣取りを簡潔に記した上で79頁で、「黒田薬品商会の主人は、ただ事件とかかわりたくなかったのだ」と書いている。
老舗の江川本に追随してるのだが、薬局主人の誠実な対応はスルーなのかね。

江川紹子さん、そんな訳ないでしょうが。農薬取締法の販売者への厳しい規制は、事故事件の際、猛毒である農薬の流通を明らかにする事を予定してるのであり、
薬局主人もそれを承知してるからこそ、厳密完璧な帳簿を付けていて、敢然と販売事実を否認したんですよ。
いい加減な宗教団体とか行政機関もあるのでしょうから、傘に掛かって糾弾するのも結構ですが、
そんな感覚でさ、
法令正義に則って誠実に業務を遂行した薬品店主に対して、「事件に巻き込まれるのが嫌だった」呼ばわりはあんまりだ。
というか、何らかの営業を行う者にとっての命とも言える帳簿を差出しての熱弁を自分で書きながら、彼の Sincerity を認識できなかったのか。ズレてますよ。

薬局店主の云う通りであって販売の事実は無く、勝はニッカリンTの購入なぞしていなかった。
江川本の続き。薬局主人の意に沿わない弁明をするクダリ、134頁。
(続く)

856 :longinus_bouz ◆bq94Vh60JQ :2021/08/03(火) 19:52:56 ID:???.net
>>855 の続き

薬局店主の云う通りであって販売の事実は無く、勝はニッカリンTの購入なぞしていなかった。
なお、勝がニッカリンTを使わなかったのは、その強い毒性を避けたんでしょうね。
で、薬局店主の帳簿にあった「ヒンミ・ドンVLという殺虫剤を一斗缶」を愛用してた。
ニッカリンTは毒性強いが、加水分解して速やかに無毒化し、収穫の直前まで散布できる、というのがウリです。
とはいえ、ある程度の分解時間は必要であり、散布中に未分解の毒物曝露を受ける「消毒好きの奥西勝:江川本63頁:村民調書の一節」には脅威です。
奥西勝さんはすこぶる仕事熱心だったのであります、村民クンよ、あなたと違ってね。

江川本の続き。薬局主人の意に沿わない弁明をするクダリ、134頁。
”ただ今から本当のことを申し上げますので、ご寛大にお願いいたします・・・最初の事情聴取を終えて自宅に戻ってから、
仕入れ伝票綴りの「ニッカリンT 100cc 二本 単価百七十五円」とある一枚を取り外し、手で丸めて妻に「これを焼いておきなさい」と命じていたのである”

農薬取締法は販売者に対して、譲渡先別譲渡数量だけでなく、譲受数量、つまりメーカーからの仕入れ量の帳簿記載も義務付けている。
当然に、販売し又は在庫の農薬と、メーカーからの仕入れ量は一致していて、誠実な薬局主人の帳簿もそうなっている。
しかしながら渋々とニッカリンTの販売を認めざるを得なかった彼の帳簿は、
一本販売し、一本返却されて在庫となる、都合ニッカリンT二本分について、譲受数量と不一致となる。
存在しない販売在庫二本分の仕入れ伝票もまた、存在する訳もないのだから。
許可を受けて適法に農薬を薬品の販売を行う薬局店主にとって、帳簿上の出入不一致なんて、営業許認可の存立にも係わる由々しきことだ。
で、ニッカリンT 100cc 二本は焼いてしまったと言って、帳尻を合わせざるを得なかった。
別段、嘘をついてる訳じゃないね、もともと無いものを在りませんと云ってるのだから。
で、「ご寛大にお願いいたします」となる。農薬取締法は農林省マターなので、警察に宥免求めるのは筋違いだが、
所轄官庁に乗り込まれ指摘される前に詫びとくのも必要だ。事件に巻き込まれるのは嫌、なんてハナシじゃないんだよ。

ニッカリンT購入経緯は浜田本38頁にも記載があって、販売者・黒田薬局と勝の証言の食い違いに触れ、
警察が「対面させて確認を求め、結局、黒田自身も販売の事実を認めた」、と括る簡潔なもので、必要最小限だ。
買った買わんの言い合いだけかよ、法規制を受けてる薬局は何らかの物証、帳簿くらいは出したのでは、なんて思った。
心理学って試験管を振るような学問じゃなさそうだが、浜田氏は、薬品農薬販売取扱には厳たる法規制があるくらいは知ってると思う。
また、老舗の江川本だって読んだ筈だ。薬局側の Sincerity と、事件に巻き込まれるのは嫌なんて断定に、違和感抱いたんだろうな。
で、扱いかねて簡潔な記載に止めたんだろうね。ただ、ニッカリンT売買の有無までは疑わず、私だって、浜田本読んだ時点ではそうだったんだが。

奥西勝は、ぶどう酒にニッカリンTを投毒したと嘘の自白をしたのだから当然に、買ってもいないニッカリンTだって買ったと嘘をつかねばならない。
彼が任意にそんな嘘をついた理由、目的についてはまだ書いてませんが(林受刑囚を引合いにした842投稿なんかはヒント)、
彼の意図、目標としたところは、捜査段階で正直に話して嫌疑なし・不起訴となることでなく、起訴された上で無罪を得る、という事です。
実際に自分は投毒なんかしてないし、そんな時間もないし(坂峰富子との到着時間差の存在自体も疑問)、無罪となると考えたのでしょう。
実際に、一審判決ではそうなったが二審以降では、>>849でチラと書いた通りで、策に溺れる事となった。
ただ、彼の目論見の幾何かは達成されてはいるのですが。

また、警察が勝を犯人と決めつけ自白を強要した訳じゃないことも読み取れる。
(続く)

857 :longinus_bouz ◆bq94Vh60JQ :2021/08/03(火) 19:55:10 ID:???.net
>>856 の続き

また、警察が勝を犯人と決めつけ自白を強要した訳じゃないことも読み取れる。
決めつけてたなら、売買双方の言い分の齟齬なんか見過ごさんでしょう。入手経路の確定なんて、最重要なんだろうしさ。
薬局の仕入れ伝票は、やはり農薬取締法規制下のメーカー側では譲渡伝票として存在するんだし、警察はメーカーに押し掛けた筈だ、辻井敏文警部補って捜査官のホープなんでしょ。
で、薬局主人の申立通り、勝が購入し返却した都合二本のニッカリンなんか無い事を確認して、愕然とした筈だね。
まぁ、勝の方も不起訴になり目論見が外れて、愕然とするんだけどもね。
必死とはいえ勝の嘘をマに受けて、売った売らないの齟齬を見落とす警察も、甘いんだよなァ。
タラレバで言うのもアレなんだが、捜査が振り出しに戻った警察は、死人に口なし路線に縋ったんじゃないかな。参考人の奥西勝は、もう涙目だ。

で、江川本に戻る、134頁から。きびしい話はもうせんが、多少の本音は言うの鴨試練。
真犯人だったら毒物購入なんて不利益を、早々自主的に言わん筈だ云々に続くクダリだ。
「倉田薬局の主人がせっかく売ったことを否認してくれているのだ。これ幸いと、
倉田供述に便乗してニッカリン購入の事実そのものを撤回してしまうこともできる」

・・・こともできる、ってことは、それしなかったんですよね、捜査段階でも、訴訟段階でもさ。
これ幸いとか便乗とかではなく、実際に購入なんかしなかったんだし。
法定の帳簿の通り未購入なのであり、何ならメーカーの譲渡伝票まで遡って調べりゃわかる、なんていう知恵くらいあるでしょ。
でも、なぜそれをしなかったんだろうか。薬局店主と対面までして購入したんだなんて嘘ついたんだから、その理由を、
ひいては、投毒しましたなんて嘘をついた目的・理由を話さない訳にはいかないからですね。
だが、その目的理由、意図したところは、口が裂けてもいう事はできないのであり、嘘をついたこと自体が無意味になるからだった。

事件から60年、江川本の時点でも33年も経っているのだから、薬局店主も鬼籍にあり、販売店やメーカーの伝票も存在はすまい。
だが、訴訟時点での弁護士にとって、これはポイントになりうる筈だった。
購入者販売者の齟齬に疑いを持ち、或いは、帳簿の重要性に思い至り(法律家なんだろ)、きちんと調べれば、購入事実がない事に辿り着いた筈だ。
江川本には弁護士たちの活動なんかも書いてあるんだが、奥西楢雄さんを呼びつけて、村で罵倒されたんだがどうよ、とか、いったい何をやってるんだか。
遣り取り見る限り楢雄って人は、極めて頭脳明晰なんだね。弁護士への回答が短いのも、却ってそれゆえだ。
先ほどの村人クン調書の引用(消毒好きの奥西勝)の直前には、楢雄氏は営農指導員とあるし、ひとかどの者だったと考えざるを得ない。
弁護士ネタは小ネタだし、折を見ていずれまただね。

858 :longinus_bouz ◆bq94Vh60JQ :2021/08/03(火) 19:58:15 ID:???.net
>>669 > なんで勝さんが持ってた農薬は家にないの?
犯人じゃないけど疑われるのが嫌だったから捨てたの?w//
>>744 > https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437564744
なかなか興味深いな・・・補足・・・本当に無実なのなら
なければならないニッカリンが やつの家の何処からも発見されなかった//

そういう訳で、ニッカリンが無かったのは、元から購入してなかったからだよ。
名張川に捨てた、ってのも嘘だ。もとから無い物を捨てる事なんか出来ないね。
事件日の朝、採石場へ仕事に行く途中、名張川に瓶を捨てた様子を勝は、こう供述している。
「そこで家から持って来たニッカリンを新聞紙に包んだまま川に投げ捨てたのであります。
ビンはふわふわと流れていくのを見て県道に引き返し、仕事場に行ったのであります」

元から捨てていないビンなぞ、いくら探しても見つかる筈はない。
それゆえ、ビンは川を「ふわふわと流れていくのを見て」と供述して、
どこかに流れて行ってしまったのだから見つからないんだと、始めからいい訳をしたわけだ。

引用は、浜田寿美男「名張毒ぶどう酒事件 自白の罠を解く」岩波書店 72頁から。
供述調書の記載なのだから、浜田本は二次資料ということになるが、前後は全文引用があり、
>>846後段記載の通りで、極めて丁寧な引用、追跡のなされた事件本なので、ソースとして記載した。

それとさ、ニッカリンが残存してるかそうではないか、なんて、犯人か否かとはさ、マルで無関係だよ。
>>834やそのアンカー先で書いた次第で、真犯人は勝でないのはむろん、葛尾集落の誰も犯人ではない考えているんだけどさ、
仮にさ、どこかの農村で、村民の誰かがさ、みんなで喫する飲料に農薬を入れた、なんて事件が発生したとしようか。
犯人は、証拠となる農薬は全部捨てるかも知れないし、或いは、
農薬なんて各農家が持ってるんだから、自分家だけないのは不自然だと思って、そのままにする鴨試練だろ。
そもそも農薬なんてさ、いま>>855-857で散々書いた通りでさ、その購入記録は薬屋の帳簿に厳密に残ってるんだからさ、捨てても残しても意味ないだろ。
農薬の在る無しなんて、犯人捜しする上では全く無意味なんですよ。

それと、743リンク先の知恵袋の質問者って、支離滅裂ではない、というより論理的なんだが、矢鱈と長くてクドイな。まぁ、それはいい。
長くてクドくて、合理的とは限らんが論理的ではある文書って、よくあるね。そう、裁判関係書類だ。
質問者って「私の大学の先生であるK先生は大学教授の傍ら弁護士を開業しておられ名張事件の弁護団にも入っておられるの」
なんて他人事みたいにクドクドと書いてるが、裁判関係書類を扱う機会の多い者、そう、名張事件に関係してる弁護士そのものなんじゃないかな。
無関係人を装って質問をアップして、農薬残否とかその他自分じゃ分からないことについて、意見を一般公募するに及んだ臭いな。

鈴木泉ぢぃさんや、心当たりはないのかね。

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